1992年創業の「Tre Kronor」は北欧気分を味わえる老舗のスカンジナビアン・ビストロです。Foster Avenue沿いにあるレンガ造りの建物にあるのですが、中は外観からは想像できないようなアットホームで可愛らしいインテリアでまとめられています。例えば壁には北欧ののどかな情景が描れていたり、北欧ビンテージの絵皿や絵画が飾られるなどしていて、爽やかな品の良さと素朴な温かさを感じられます。店員さんもとてもフレンドリーですし、とにかくホッと落ち着ける居心地の良さがポイント。ちなみに店名の「Tre Kronor」は3つの王冠を意味しており、北ヨーロッパのスウェーデンとノルウェー、フィンランドを指しているそうです。

　同店では週末の予約は受け付けていないので、週末のブランチを狙う場合は早めに来店するのがお勧めです。ちなみにお店の人によると、週末は午前10時から午後1時が一番混み合うそうです。もし混んでいた場合でも、ウェイティングリストに名前を入れておいて、その待ち時間に同オーナーが経営する「The Sweden Shop」というスカンジナビアの生活雑貨店をのぞいてみるのも楽しいかもしれません。雑貨店はレストランの前の道を挟んだ向かいにあり、オーナーが厳選した北欧食器やお洒落なスカンジナビアン・デザインのリネン、クロッグシューズ、バッグ、アクセサリー、子供用品＆雑貨、そしてムーミン・グッズなどが見やすくテーマごとに並べられています。北欧独特の可愛いらしいデザインの品々は見ているだけで楽しくなるので、待ち時間もあっという間に経ってしまいます。（注：ショップの営業時間はレストランと若干異なりますので、ウェブサイトでご確認ください。）

　ブランチではサーバーさんが日替わりのペイストリーとスープ、キッシュを紹介してくれるのですが、ペイストリーのセレクションから選んだシナモンロールはフワフワで、オレンジとシナモンの爽やかな香りがヒントに効いています。アイシングもたっぷりかかっているのでコーヒーとの相性は抜群。スープに選んだポテトとリークのスープも滋味深く、特に肌寒い季節には体が温まりそう。

　メインにはオスローオムレツとキッシュを選びました。スモークサーモンとクリームチーズが中に入ったオスローオムレツはこんがりとした黄金色で、食欲をそそります。サーモンとチーズ、ディルというベストコンビネーションに加えて、付け合わせのポテトの塩加減もちょうどよく、サイドのカリッとやけたトーストにピッタリです。ほうれん草ときのこのキッシュは大きめのスライスで、意外とボリュームがありました。パイ生地がサクサクとしていて、フィリングも硬すぎず緩すぎず程よいしっとり感があり、同店の名物料理というのも頷ける完璧な焼き上がり。綺麗にカットされたつけあわせのフルーツも、シンプルですがちょうどよい甘みがつけられていて申し分ありません。

　最後に甘い系のアクセントが欲しくなったので、店員さんがお勧めするフレッシュベリーとバナナのベルギーワッフルをトライしました。ワッフルに山盛りのホイップクリームとフルーツがお花のようにたっぷりとトッピングされていて、豪華な見た目に思わず笑みがこぼれます。ワッフルも軽い食感ですし、クリームもあっさりとした甘みなので、アッという間に完食してしまいました。

　お料理はどれもサイズが大きいので、一人一品ずつ頼むというよりは何種類かを数人でシェアするほうが、飽きずに色々と楽しめて良いかもしれません。爽やかな店内も良いですが、暖かい時期になると可愛らしい屋外パティオ席やテントがオープンします。特に強い日差しや急な雨にも対応できるハーブガーデンにかこまれたテラスシートはお勧めで、外の空気を味わいながらいただくスカンジナビア料理は最高です。ちなみにランチメニューでも朝から頼めるそうで、オープンから午後4時くらいまでは朝食とランチメニュー、午後4時から5時はランチメニューのみ、午後5時以降はディナーメニューのみ頼めるとのことでした。

（05/08/2023）

日替わりのペイストリーセレクションから選んだシナモンロールはオレンジの香りが効いています	日替わりスープのポテトとリークのスープも滋味深く、体があたたまります	ボリュームたっぷりのほうれん草ときのこのキッシュは焼き加が絶妙
サーモンとクリームチーズが中に入ったオスローオムレツはポテトとトーストがついてきます	トッピングたっぷりの華やかなフレッシュベリーとバナナのベルギーワッフル！	爽やかな品の良さと素朴な温かさを感じられアットホームな店内

待ち時間には道を挟んだ向かいにある、同オーナーが経営するスカンジナビアの生活雑貨店「The Sweden Shop」でお買い物はいかが？可愛らしい北欧食器やリネン、バッグ、アクセサリー、そしてムーミングッズなどがテーマごとに見やすく並べられています