あけましておめでとうございます。
2008年、平成では20年となり、時間が経つのを早く感じます。
アメリカに居るとなかなか正月気分は味わえませんが、みなさんはどんな正月を過ごされましたでしょうか?
それではリダックシカゴ・メールマガジン1月号お届けします。
アメリカ大統領選挙
2008年はアメリカ大統領選の年です。
そこで今回はアメリカ大統領選挙の流れについて説明したいと思います。
アメリカ大統領は4年に1度国民の投票によって選出されます。
そして今年が前回2004年の大統領選挙から4年目の2008年。
つまり今年、2008年の11月4日に大統領選挙が行われるのです。
アメリカは共和党と民主党がほとんどの国会議員を占めており、実質この2大政党の代表のどちらかがアメリカ大統領に選ばれる事になります。
選挙の流れ
・1月〜6月中旬:民主・共和、両党で予備選挙
・7月〜8月:民主・共和党、全国党大会(各党の代表者決定)
・10月:公開テレビ討論
・11月4日:大統領選挙(一般投票)
・12月:大統領選挙人による投票
・1月:新大統領の任期スタート
予備選挙(1月〜6月中旬)
予備選挙とは、有権者が各党の「選挙前に投票する大統領候補を宣言している代議員」を選出する間接選挙です。
予備選挙で選ばれた代議員が全国党大会に出席し、そこで過半数の代議員から支持を受けた大統領候補が党の代表大統領候補となります。
各州で選出される代議員数(票数)と日程は決まっており、下記の様になっています。(日程は変更される場合があります)
共和党
2008年1月 - 3日アイオワ(40)、5日ワイオミング(28のうち12)、8日ニューハンプシャー(12)、15日ミシガン(60)、19日ネバダ(34)・サウスカロライナ(47)、29日フロリダ(57)
2008年2月 - 2日メーン(21)
2008年2月5日 - アラバマ(48)・アラスカ(29)・アリゾナ(53)・アーカンソー(34)・カリフォルニア(173)・コロラド(46)・コネチカット(30)・デラウェア(18)・ジョージア(72)・イリノイ(70)・ミネソタ(41)・ミズーリ(58)・ニュージャージー(52)・ニューヨーク(101)・ノースダコタ(26)・オクラホマ(42)・テネシー(55)・ユタ(36)・ウエストバージニア(30のう
ち18)
2008年2月 - 9日ルイジアナ(46)・ワシントン(40のうち18)、12日ワシントンDC(19)・メリーランド(37)・バージニア(63)、19日ウィスコンシン(40)・ワシントン(40のうち19)
2008年3月 - 2日ハワイ(20)、4日マサチューセッツ(43)・オハイオ(88)・ロードアイランド(20)・テキサス(140)・バーモント(17)、11日ミシシッピ(38)
2008年4月 - 1日カンザス(39)、22日ペンシルバニア(74)
2008年5月 - 6日インディアナ(57)・ノースカロライナ(69)、10日ワイオミング(28のうち16)、13日ネブラスカ(33)・ウエストバージニア(30のうち12)、20日ケンタッキー(45)・オレゴン(30)、27日アイダホ(32)
2008年6月 - 3日モンタナ(25)・サウスダコタ(27)・ニューメキシコ(32)
民主党
2008年1月 - 3日アイオワ(57)、8日ニューハンプシャー(30)、19日ネバダ(33)、29日サウスカロライナ(54)
2008年2月5日 - アラバマ(60)・アラスカ(13)・アリゾナ(56)・アーカンソー(35)・カリフォルニア(370)・コロラド(55)・デラウェア(15)・ジョージア(87)・アイダホ(18)・イリノイ(153)・ミズーリ(72)・ニュージャージー(107)・ニューメキシコ(26)・ニューヨーク(232)・ノースダコタ(13)・オクラホマ(38)・テネシー(68)・ユタ(23)
2008年2月 - 9日ルイジアナ(56)・ミシガン(128)・ネブラスカ(24)・ワシントン(78)、10日メーン(24)、12日ワシントンDC(15)・メリーランド(70)・バージニア(83)、19日ウィスコンシン(74)、26日ハワイ(20)
2008年3月 - 4日コネチカット(48)・マサチューセッツ(93)・ミネソタ(72)・オハイオ(141)・ロードアイランド(21)・テキサス(193)・ヴァーモント(15)、8日カンザス(32)、11日ミシシッピ(33)、(3月中)米領サモア(3)・アメリカ国外民主党員(7)・グアム(3)・米領ヴァージン諸島(3)・ワイオミング(12)
2008年4月 - 1日ペンシルバニア(149か151)
2008年5月 - 6日インディアナ(66)・ノースカロライナ(91)、13日ウエストバージニア(26)、20日ケンタッキー(47)・オレゴン(48)
2008年6月 - 1日プエルトリコ(51)、3日モンタナ(15)・サウスダコタ(14)
上記の通り、予備選挙は1月3日のアイオワ州から始まります。
民主党を例に取ると、アイオワ州ではオバマ上院議員が38%、エドワーズ元上院議員が30%、ヒラリー・クリントン上院議員が29%の投票率となっており、アイオワ州民主党が党大会で持っている57票をこのパーセンテージで分配する事になります。つまり、オバマ上院議員は57票の38%=約22票の票を獲得した事になるのです。
一方、共和党ではハッカビー前アーカンソー州知事が34%、ロムニー前マサチューセッツ州知事が25%、トンプソン元上院議員が13%の投票率ですが、共和党は勝者総取り方式を採用している為、一位のハッカビー前アーカンソー州知事がアイオワ州共和党が党大会で持っている40票すべてを獲得した事になります。
こうして各党の大統領候補者は党の代表大統領候補となる事を目指して、6月までの長いレースを戦う事になるのですが、大抵は6月を待たずして両党の代表は決まってしまいます。
これは各州で選出される代議員数(票数)が決まっている為、総票数の過半数を超えた票数を候補者が得た時点で党の代表大統領候補が決定してしまう為です。
スーパー・チューズデー
多くの州で同時に予備選挙が開催され、一日で最大の代議員(票)を獲得することができるスーパー・チューズデーと呼ばれている日があります。
スーパー・チューズデーは例年3月初旬になる事が多いのですが、予備選挙を前倒しする州が増えたため、上記の日程にあるとおり今年は1ヶ月も早い2月5日がスーパー・チューズデーとなっています。この日が予備選挙の山場となるので、実質、この日に党の代表大統領候補が決まる事が多いようです。
大統領選挙
予備選挙が終わり、共和・民主党の代表大統領候補が決まったら、いよいよ大統領選がスタートです。
ここからは両党が掲げた大統領候補1対1の戦いになり、 相手候補の誹謗中傷などを行うネガティブ・キャンペーンなども公然と行われます。
また、ここで行われる公開テレビ討論会が有権者への一番のアピールとなるので、公開テレビ討論前後で劇的に支持率が変わる事も珍しくありません。
そしてテレビ討論会の後の11月4日がいよいよ大統領選の投票日となります。
ここでの投票も予備選挙と同じように間接選挙となっており、各州で選出される統領選挙人の数(票数)は人口比に基づき各州に割り当てられ、下記の様になっています。
アラバマ 9 ルイジアナ 9 オクラホマ 7 アラスカ 3
メーン 4 オレゴン 7 アリゾナ 10
メリーランド 10 ペンシルベニア 21 アーカンソー 6 マサチューセッツ 12 ロードアイ
ランド 4 カリフォルニア 55 ミシガン 17 サウスカロライナ 8 コロラド 9 ミネソタ
10
サウスダコタ 3 コネティカット 7 ミシシッピ 6 テネシー 11 デラウェア 3 ミズーリ
11
テキサス 34 コロンビア特別区 3 モンタナ 3 ユタ 5 フロリダ 27 ネブラスカ
5 バー
モント 3 ジョージア 15 ネバダ 5 バージニア 13 ハワイ 4 ニューハンプシャー
4 ワ
シントン 11 アイダホ 4 ニュージャージー 15 ウェストバージニア 5
イリノイ 21 ニューメキシコ 5 ウィスコンシン 10 インディアナ 11 ニューヨーク
31 ワ
イオミング 3 アイオワ 7 ノースカロライナ 15 カンザス 6 ノースダコタ 3 ケンタッキ
ー 8 オハイオ 20
また、50州のうち48州が予備選のときの共和党と同じ「勝者総取り方式」、つまり得票数1位の候補がその州の大統領選挙人すべてを獲得できるようになっていて、総数538人の過半数である270人の大統領選挙人を獲得した時点で次期大統領が確定します。ここではもっとも選挙人の割り当てが多い、カルフォルニア州(55名)での投票が大きく注目されます。
この時点で次期大統領は確定しているのですが、その後、12月に大統領選挙人による投票が行われ、翌年1月に開票が行われ、新しい大統領の任期がスタートします。
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