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2007年3月、大学のボランティア団体を通じてルイジアナ州ニューオーリンズへボランティアの旅に出かけた。目的は2005年にハリケーンカトリーナの被害を受けた地域の復興をお手伝いすることである。日程は1週間。ウィスコンシン州マディソンからバスに乗ること約15時間、じめじめとした暑さと大海原を早々に見ることができた。ニューオーリンズ滞在中は教会の2階に寝泊りし、教会のキッチン、リビングルーム、お風呂を使うことが出来た。毎日朝10時から3時までは浸水した家屋を取り壊す作業をした。一旦浸水した家屋は住むことが出来ない為住人は引越しをし、家は放置されることが多く、壁や柱は腐りねずみとゴキブリが大量に発生していた。また家々には浸水したときの水後が残っており、私自身の身長を越える水量だったことが窺える。私がニューオーリンズに行ったのは被災してから約2年が経っていたが、多くの人がまだ家もなく仮住宅で暮らしており、また家を建て替えるお金もないため自分たちで取り壊して建て直すことしか出来ない状況を見ることが出来た。現地の人の話によると、州政府は裕福層の家庭から援助をしていき、ニューオーリンズが復興したということを見せたいらしい。その為あまり裕福でない人たちは未だに州からの援助が届いておらず、ニューオーリンズはまだまだ復興途中というのが現状である。
夜はフレンチクオーターという観光地に何回か出かけた。ここにはBourbon
Streetと呼ばれるジャズとブルースの生演奏が聴けるバーが沢山あり、また新鮮な生牡蠣を食べることが出来るレストランも沢山ある。またストリップクラブも沢山あり、夕方になると沢山のストリッパーが勧誘をしている。
昼間はとても穏やかな雰囲気を出し、ストリートミュージシャンが陽気に演奏をしているが、太陽が沈んでしまうと煌びやかなネオンが点滅し、どこからともなく人々がやってきてお酒をたしなみ、毎晩賑わいを見せている。フランス植民地時代の街並みが残っており、またお土産物を売っているお店も沢山あるので、お酒を飲まない人も十分に楽しめるだろう。
同じアメリカでも北と南では人々の雰囲気が全く違うことに気付いた。やはり南に住んでいる人の方が陽気でとてもフレンドリーだと思った
(事実、道路を歩いているとナンパしてくる人が沢山いた)。ハリケーンから3年が経った今でも仮住宅住まいしている人々も多く、決して復興したとは言い切れないが、ニューオーリンズの人々は持ち前の陽気さとフレンドリー精神で一生懸命生活を建て直そうとしている。今回のボランティアの旅で、ニュースや新聞では見ることの出来なかった被災地の現状を見ることができ、とても有意義な1週間を過ごせたと思う。
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