●記者S…この頃は、妊活しているのになかなか子宝に恵まれず、辛い思いをしている人が増えているようですね。
■ドクターM…そうですね、「ネットで知った葉酸のサプリも飲んでいるけど…」、「体外受精をもう2回も受けて200万円以上も使ったけど…」、というような話をよく聞きます。妊活をされている方は、ネットや雑誌などで調べていらっしゃって、妊娠や不妊症、不妊治療など西洋医学的な知識はよく勉強されてご存知です。
年齢別の妊娠率・体外受精の年齢別の妊娠率などが発表されていて皆さんもご存知ですが、一般的な情報では教えてくれない、「どうやったら妊娠の成功した側に入るのか」という部分の秘訣をお話したいと思います。
極論で言うと、不妊治療といえば産婦人科で受けるものという常識、実は間違っているかも知れません。
●記者S…そんな秘訣があるんですか?
■ドクターM…あります。私は、自らの夫婦が、第1子を夫49歳、妻39歳6ヶ月の時に高齢出産で、そして第2子は、夫54歳、妻44歳10ヶ月の時に超高齢出産で子宝に恵まれました。
どちらもカイロプラクティックと鍼治療の真価を証明するために西洋医学の不妊治療は一切受けずに自然妊娠でした。44歳で自然妊娠する確率は2%、流産する確率は40%強ですが、それらを無事に突破し、出産も予定日通り、産婆、助産師、看護師の3人のサポートだけで産科医いらずの16分の超安産でした。 第2子の妊活は2年半ほど掛かりましたが、カイロプラクティックと鍼治療のみで40代女性であっても自然妊娠成功が可能であることを自らの家族で体現できたことは、その不妊治療の有効性を実証したものです。
●記者S…でも、カイロプラクティックが不妊症に効果がある根拠ってあるんですか?
■ドクターM…根拠というのは、ピアレビューがある正規の医学誌・科学誌に研究論文が掲載されていることを言いますが、ちゃんとありますよ。医学誌「Journal
of Vertebral Subluxation Research」2003年5月2日に掲載された研究で、「22〜65歳の15名の不妊症患者をカイロプラクティックでケア(一部は他の医療と併用)した結果、1〜20ヶ月の期間に65歳を除く14名が妊娠に成功した」と報告されています。この研究論文では、カイロプラクティックのケアを受けた、或いはカイロプラクティックのケアを体外受精など医学的不妊治療と併用して受けた不妊症の被験者の93・33%が妊娠に成功したと報告しています。
●記者S…カイロプラクティックには不妊症に対する治療法があるんですね?
■ドクターM…カイロプラクティックは、症状や西洋医学の病名に対して治療をするものではありませんから、不妊症を治療する訳ではありません。
不妊症と診断される状態は、妊娠できないという生殖器系の機能失調ですから、その原因を取り除くために脊柱を矯正することで、自然と身体はあるべき機能を回復し、健康に戻り、結果的に妊娠可能になって不妊症も治っているのです。
●記者S…結果的にって偶然じゃないんですか?
■ドクターM…全ての結果には必ず原因があります。不妊症にも原因があります。原因を見つけて対処した結果は偶然ではなく必然です。
医学界で最も信頼されている解剖学テキストGray’s Anatomyでは、「神経系は人間の身体の全てをコントロールする中枢である」と記され、また「脳と神経系の目的は、身体の全ての組織、器官、及び系統の機能を制御・調整し、環境に適応させることである」と書かれています。
また、研究によって神経に圧迫や牽引などの負荷が掛かると神経系の機能の障害となり不調の原因となることが判明しています。つまり人間の身体は全て神経がコントロールしているから正常に働く訳です。寝ている間にも心臓や肺が働いているから生命が維持できるのですね。
生殖器系も同じです。神経系によって機能が制御・調整されているから必要なホルモンが必要な量だけ分泌されたり、排卵や月経といった機能も上手くコントロールされているんです。機能が制御できている状態が正常、つまり健康ということです。
でも、運動中の怪我、仕事で長時間座っている、家事など日常での様々なストレス・負担によって、脊柱に負荷が加わって不整列が生じ、それが神経の機能の障害となれば、卵巣や子宮などの機能も乱れてホルモン分泌異常、月経不順、そして不妊症へと繋がることもあります。そんな時、一番効果的な処置は何でしょう?
ホルモン補充療法をすることですか? 排卵誘発剤を投与することでしょうか。
それらは姑息的対症療法であり、正常な機能を損なった結果に対して結果の部分だけを補うことにすぎません。勿論、それによって良い結果に繋がる場合もあるので悪いことではありませんが、根本を治していないので良い結果を得るには不十分な場合が殆どです。体外受精などの不妊治療を受けても妊娠しない理由の一つがここにあるのです。
●記者S…風邪をひいた時に、風邪薬を飲んでも、風邪は治ってない…みたいな感じですね。
■ドクターM…本当に重要なのは、正常な身体の働き・機能を失った原因を排除することです。原因を取り除けば、おのずと結果である不調も解決するのです。
カイロプラクティックでは、身体の正常な状態・健康を失う原因となる神経系の機能不全が起こり、その理由となる神経に圧迫や牽引などの負荷を加える状態に不整列して可動性が制限されている椎骨を「脊椎サブラクセーション」と呼んでいます。
この脊椎サブラクセーションが身体の不調、症状、病気の原因であるという理論こそがカイロプラクティックの独自性であり、西洋医学、東洋医学、オステオパシーなど他の医学と違う視点から健康回復をさせることが可能となるパワーの源です。カイロプラクティックで不妊症が解決するのは偶然ですか?
いいえ必然です。
●記者S…カイロプラクティックが独自の理論に基づいていて、それによって結果を出せることは分かりましたけど、この研究以外にも臨床例とかはあるんですか?
■ドクターM…私のACEカイロプラクティック
クリニックでは、27歳から50歳の不妊症の患者さん50人以上がカイロプラクティックと鍼治療で妊娠・出産に成功された症例実績があります。
西洋医学の不妊治療と併用された患者さんも含まれていますが、大半はカイロプラクティックと鍼治療で健康を回復した結果、妊娠に成功されています。私の妻の他にも40代で自然妊娠に成功された方も数人いらっしゃいます。
50歳以上だと体外受精でも妊娠する確率、特に出産まで至る確率は限りなくゼロ%に近いですが、50歳で妊娠そして出産に成功された方もいらっしゃいます。
●記者S…カイロプラクティックって不妊症に凄く効果的なんですね。でも、カイロプラクティックって名前は聞いたことはあるんですけど、よく知らないんですよね。
■ドクターM…日本人の殆どがカイロプラクティックと整体の区別がつかないのが現状ですね。
カイロプラクティックは、アメリカのアイオワ州ダベンポートで、ダニエル。デービッド・パーマー先生によって1895年に創始された新しい医療システムです。
カイロプラクティックは「薬を用いない」と「手術をしない」という自然医学・徒手医学であり、哲学・科学・芸術の三位一体という特徴を持っていて、世界保健機関(WHO)の世界三大医学にも、西洋医学・東洋医学・カイロプラクティックと認定されています。
本場のアメリカでは、一般大学で準備教育を受けた後にカイロプラクティック大学で専門教育を受け、Doctor
of Chiropractic(DC)という学位(医師や歯科医師と同じ第1専門職学位:大学院レベル)を取得後、国家試験や州の開業試験を経て州政府から免許を与えられた者がドクターとしてカイロプラクティックを業とすることが出来ます。
●記者S…それで具体的にどんなことをするのですか?
■ドクターM…カイロプラクティックは、結果である症状ではなく、原因である神経系の機能不全を起こす脊柱の不整列を矯正する医療ですから、不妊症であれ、腰痛であれ何であれ、治療行為として行うことは「脊柱の矯正」です。
しかし、その為には先ず問診によって必要な患者さんの情報を聞き、診察と検査によって患者さんの身体状態を調べ、脊柱上のどの椎骨が、その方向に、どの程度不整列し、それが症状と関係するのかを確認しなければなりません。
カイロプラクティックの診察では、医師と共通の整形外科的徒手検査法や神経学的検査や、カイロプラクティック独自の診察として姿勢確認、皮膚温度計測機器、静止触診、動体触診などを行います。そして、必要に応じてX線検査を行います。
●記者S…えっちょこちょこっと背中を触って、すぐにバキバキッとやるんじゃないんですか?
■ドクターM…もう完全に整体と混同してますね。
●記者S…X線検査をするなんて知らなかったです。
■ドクターM…正確に診断や分析をする上で重要で必要なんです。 実は、首のような細い部位でも後方から触診した時、皮膚から椎骨の最後端まで2cm位は離れていて、その間には外皮、真皮、脂肪などの皮下組織、筋肉、靭帯などが存在します。だから、手で触診するだけでは得られる骨の情報に限界があるんです。
カイロプラクティックは脊柱を矯正、つまり背骨を動かすことが治療行為ですから、骨の状態を詳しく調べて確認しておくことが重要で、それが効果と安全性に直接影響します。
でも、妊婦さんや新生児・乳児が患者さんとして来られた場合は、リスクとベネフィットを考慮して安全のためにX線検査はしません。
実は、西洋医学の医師より前に、1909年にX線を脊柱の検査にカイロプラクティックは導入し、1910年には全ての専門職教育機関に先駆けてパーマー・カイロプラクティック学校(現大学)はX線学をカリキュラムに導入しています。 カイロプラクティックはX線を用いて科学的に発展してきたんです。
●記者S…じゃあバキバキッとやらないんですね?
■ドクターM…カイロプラクティックの治療は脊柱を矯正する訳ですが、矯正するという事は「脊柱上の椎骨(背骨)に素手によって特定の方向・角度・深さ(距離)に、素早くコントロールされた軽い力で押す」ことによって「背柱上の目的とする椎骨を僅かに動かし、関節を動かす」ということです。
バキッとかポキッとかいう音は、関節が動いて関節腔が広がった際に減圧して窒素の泡が発生する音と研究で判明しています。靭帯が切れた音や、骨が折れた音ではないので怖がる必要はありません。でも、矯正が成功したかどうかとも関係ないので、音は気にしなくてもいいですよ。
そういう音がしない矯正テクニックもありますし、優しく矯正したら、ポキッという音がすることもある、という認識でいいと思います。
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●記者S…矯正テクニックがあるんですね?
■ドクターM…カイロプラクティックには200種以上のテクニックがあると言われています。でも、前述の不妊症患者の93・33%が妊娠に成功したと報告した研究ではガンステッドというテクニックが使われています。私のクリニックでもガンステッドを用いて成果を出しています。
●記者S…テクニックによって違うんですね?
■ドクターM…他のテクニックがダメだというわけではないでしょうが、ガンステッドのシステムは診察、検査、分析、矯正法などが科学的で合理的に体系つけられている発展型のテクニックですから、より正確で効果的なケアが提供できるのでしょう。
●記者S…ガンステッドってどんな特徴があるんですか?
■ドクターM…そうですね、先ず1つ目は、脊柱上のどの分節に病理学的異常の一つ「温度の変化」があるかを探すツールとしてナーボスコープ等の皮膚温度計測機器を使うことです。(※画像1)
2つ目は、X線写真を撮影し、その画像上の骨の定められたポイントに点を印し、線を引き、角度や距離などを計測して、不整列をしている椎骨のズレている方向・角度・程度(距離)などを精密に測定します。(※画像2)
この腰部側面像では、脊椎分離すべり症が見つかっています。X線写真を撮らなかったら見逃され、後方から押す、又は捻転を加える矯正を受けると悪化する危険があります。でも、ガンステッド・テクニックだとリスクを回避できるだけでなく、正しく対処できるのです。
3つ目は、ガンステッド専用に設計されたサービカル・チェアー(頚椎用椅子)、ニーチェスト・テーブル(胸・腰椎用)、ペルビック・ベンチ(腰・骨盤用)の3点セットにハイロー・テーブルという油圧式で昇降し、患者さんが快適で楽に矯正が受けられるように様々な調整ができるカイロプラクティック専用矯正治療台を用いることです。それによって、熟練した技術を持つドクターの手による芸術的な矯正が更に正確に行えるのです。(※画像3)
日本の天皇家の正当性のシンボルである三種の神器ではありませんが、ガンステッドの三種の神器と言えるのが、皮膚温度計測機器・X線写真・ガンステッド専用矯正治療台セットの3つでしょうか。
不妊症の研究で効果があるという根拠を得たガンステッド・テクニックを用いるドクターかどうかは、クリニックの設備でも分かるということです。
●記者S…でも矯正は素手で行うんですよね?
■ドクターM…そうです、矯正した際に椎骨が動いたことが素手の場合は触知できるので、直ぐにそこで押す動作を止めることができます。しかし、器具を使うと、器具が動いて押す操作をするので、椎骨が動いたかどうかをドクターが知ることは困難です。つまり機械まかせになるので、矯正が十分でなかったり、押し込み過ぎる恐れがあるのです。
ガンステッド・テクニックは、矯正法が細かく定められており、その修得は困難ですが、熟達したドクターの素手による正確で精密な矯正だからこそ不妊症にも効果が出やすいのでしょう。
●記者S…じゃあ、どの位で効果がでてきますか?
■ドクターM…それは個々の患者さんによって違いますから一概には言えません。2ヶ月目で妊娠した方もいらっしゃいますし、2年くらい掛かった方もいらっしゃいます。
私のクリニックでは、カイロプラクティックと鍼灸で不妊症の患者さんをケアして妊娠に成功される確率は70%〜80%位でしょうか。
患者さんには日本から駐在員としてシカゴに来られた方が沢山いらっしゃいますから、不妊治療の途中で帰国となりケアを中止せざるを得ないケースも時々あります。また、日本人は医療は健康保険が利くのが当たり前と思っている方も多く、アメリカの医療保険は契約内容によってカイロプラクティックのケアは年間20回などと制限が付いているものもあり、「保険が利かなくなったから中止します」、と止めてしまう方も稀にいらっしゃいます。
本来、不妊治療は日本でも保険が利かないものですし、カイロプラクティックの費用は西洋医学の不妊治療と比べても安く、また、初回の診察やX線検査代が最も費用が掛かるところですから、そこが保険で補償されただけでもお得ですから途中で中止するのは勿体無い。年齢が上がる程に妊娠率は下がる女性の問題を考えても、一気に成功まで継続する方が結果に繋がり易いのです。
●記者S…えっ不妊症のカイロプラクティック治療に保険が利くんですか?
■ドクターM…不妊症の患者さんは、大抵の場合、腰椎や骨盤に歪み(サブラクセーション)が起こっているから不妊症になっている訳です。そのような場合は、腰痛や腰の筋肉の緊張・ダルさ等の症状を併せて訴えているケースが多いので、腰痛などを主訴として保険に請求しますから補償されるのです。腰痛の患者さんがなかなか妊娠できなかったけど、カイロプラクティックで腰痛が緩和したら不妊症も一緒に治ってた、という感じですかね。
但し、カイロプラクティックが保険でどの程度補償されるかは、個々の契約内容次第です。最初から100%カバーされる素晴らしい補償から、ディダクタブル(免責額)が5000ドルでカバーが60%なんていう使えない補償の保険もあります。
しかし、自分が望む子宝に恵まれるかどうかを保険の補償に委ねること自体が無茶な話ですから、カイロプラクティックのケアが幾分かでも補償されたら嬉しいな、という位に考えておくといいかも知れません。でも、米国の保険は、契約内容によっては西洋医学による不妊症かどうかの診察や検査、そして不妊治療までも補償するものもあるようですから、契約内容をよく調べておきましょう。
●記者S…確か松下先生は鍼灸も併用されていましたよね?
■ドクターM…医学誌「British
Medical Journal」オンライン版に2008年2月7日掲載された研究で、「体外受精(IVF)を受ける女性が同時に鍼(はり)治療を受けると、妊娠の確率が65%高くなる」と報告されています。
また、世界保健機関(WHO)や米国国立衛生研究所(NIH)が認定した鍼灸の適応症にも、婦人科疾患として不妊・生理痛・月経不順・冷え性などが謳われています。
私自身、日本で明治東洋医学院を卒業して鍼灸師免許を取得していますし、日本で10年間の臨床経験もあって正しい知識と技術を持っていますから、それを最大限に発揮して患者さんに喜んで頂けるように努めています。
日本式の鍼灸は、日本人が発明した鍼や鍼管を用い、経絡治療、赤羽式皮内鍼法というように細い鍼を浅く刺して効果をあげるように改良し、また良導絡などに発展するなど、大陸式の鍼灸を感覚の繊細な日本人に合うように進歩させてきたものです。
アメリカでは移民人口の関係もあり中国式鍼灸が普及の主流ではありますが、セレブなど感受性豊かで繊細な人達を中心に日本式鍼灸が人気となっています。
●記者S…カイロプラクティックや鍼灸を受けると不妊症に効果があるのは分かりましたけど、カイロプラクティックや鍼灸を受ければそれだけでいいのですか?
■ドクターM…いいえ、西洋医学が器質的病変のない機能的異常に弱いのとは逆に、カイロプラクティックや鍼灸などの徒手医学、自然療法は器質的病変などがあると効果を得ることが困難になります。
例えば、卵管閉塞症があっても医師の検査を受けなければ判りませんから、カイロプラクティック医師や鍼灸師には知る由もありません。 そして卵管閉塞症があれば受精も着床も妨げられますから、妊娠する確率はほぼ無いでしょう。そんな状態でいくらカイロプラクティックや鍼灸のケアを受けながら夫婦生活を営んでも成功は期待できません。
また、男性に無精子症、精子数の減少や精子の運動性減弱などがある場合も同様で医師の診察・検査なしに知ることは出来ず、知らないまま排卵チェッカーなどで排卵日を見定めて夫婦生活を繰り返しても空しく年月だけが過ぎ去っていくことになります。 程度によっては、体外受精や顕微授精なしには妊娠の可能性がない場合もあります。
こういう事が起こり得るから、夫婦揃って医師の診察・検査を受け、問題が見つかれば医学的処置を受けることが必要です。
また、1人目の子供は普通に妊娠し出産できたのに2人目の子供がなかなか妊娠できない方もいらっしゃいます。
そんな場合も、「よし、そろそろ2人目を」と思ったら、先ずは医師の診察・検査を受けて問題がないことを確認しておくとよいでしょう。
卵管閉塞症、子宮筋腫など器質的疾患が無ければ、カイロプラクティックや鍼灸などで機能的問題を解決すれば妊娠の成功確率は必ず上がります。
●記者S…では、ずばり不妊症を解決する秘訣とは何でしょうか?
■ドクターM…それは、妊活を始めようと思ったら、先ずは夫婦揃って医師(MD)の診察を受けて、問題があれば医学的処置を受ける事、そして併せて夫婦揃ってカイロプラクティック医師(DC)のガンステッド・システムの診察を受け、必要に応じて脊柱の矯正を受けて神経系の機能の妨害を取り除き、生殖器系の機能が正常となるようにしておくことです。
西洋医学の不妊治療は、主に受精補助であって、受精卵を子宮に戻した後は運次第ということです。 しかし、ホルモン分泌異常など生殖器系の機能不全の原因を放置したまま外部から人工的にホルモン補充をしただけでは子宮などの機能は充分に回復していない可能性があります。そんな子宮に受精卵を移植しても、乾燥した畑に苗を植えているようなもので、成長も収穫も期待できません。
だからこそ、体外受精など西洋医学の不妊治療を受ける場合であっても、カイロプラクティックと鍼灸を併用することで身体の機能を整えることが出来、妊娠の成功率が上昇することが期待できるのです。また妊活のゴールは妊娠成功ではありません。妊娠が継続し出産に至らなければ、赤ちゃんが生まれなければ成功ではないのです。
カイロプラクティックと鍼灸は、妊婦ケアとしても効果があることが認められていますから、上手く利用して成功に繋げましょう。
●記者S…それ以外には大事なことはありませんか?
■ドクターM…それは女性の妊娠率、生産率、流産率など、年齢が上がるにつれて子宝に恵まれる確率が低下することが明白ですから、1日でも早く妊活を始めることです。 女性の年齢と共に卵子の年齢も上がり、その質は低下していきます。それが妊娠を困難にし、遺伝子異常、流産、死産、奇形などの問題発生率も上げることになります。あくまでも確率ですが、問題発生の確率を抑え、妊活成功の確率を上げたければ、1歳でも若く、1日でも早く始めることです。
また、医学的・疫学的な研究によって判明している「根拠のある」情報に基づき、妊娠・出産に役に立つ事や、また逆に妊娠の妨げになる事を知って、生活習慣、食事などを改善することです。
例えば、不妊の原因となる環境ホルモンを避けるため、ビスフェノールA(BPA)を含むラップやプラスチック類の容器を用いない。 ホルムアルデヒドを含む芳香剤やワックスを避ける。喫煙女性は不妊の確率が14%高く、非喫煙女性で受動喫煙に曝露している人(夫が喫煙者)は、不妊の確率が18%高い、などの有益な情報をまとめて資料として私のクリニックでは患者さんに提供しています。
「何かをしたい者は手段を見つけ、何もしたくない者は言い訳を見つける」、という格言がありますが、本当に赤ちゃんが欲しいなら行動することです。 今日ここで手段を見つけたのですから。
●記者S…他では得られない貴重なお話を有難う御座いました。
■ドクターM…もう妊活をしている方も、これから始めようという方も、この秘訣に沿って1日も早く効果的な妊活と生活習慣を始めて頂き、子宝に恵まれて頂けたら嬉しいですね。漢方薬に関しては、健康コラムの方で情報を提供します。
Ace Chiropractic Clinic
Dr. 松下順彦 DC, LCP, DPhCS
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