シカゴも秋らしい気候になりました。こんな季節の変わりめは、なんとなく疲れやすかったり、肌が乾燥してしまう事もしばしば。そんな時こそ体をゆっくりリラックスさせて、温かいマッサージで心のコリもほぐしてみては如何ですか?今回は読者の方々からも質問の多かった、気軽に楽しくアメリカのスパの利用法をご紹介したいと思います。
今回の担当記者である私Mは自称スパおたく。日本の指圧はもとより、特にタイ式やインドネシア式マッサージなどのアジア系マッサージの虜になり、世界各国様々な場所でのスパを経験してきました。そんなスパマニアな私ですが、実はアメリカのスパというのはまだまだ初心者。お店に入りたくても、お店の人とどのようにコミュニケーションをとっていいのか?とか、何か特別なお作法があるのかしら?と、躊躇してしまいます。そんな私がアメスパ・ビギナーの目線で色々と試してきましたので是非参考にしてください。
SPAという語源には、ラテン語の“Solus
Per Aqua=水による健康”の頭文字をとった説や、ベルギー南東部にある温泉地“spa”に由来する説、“Spagaleスパゲーレ=温泉施設における潤い”から由来したものなど説などがあります。水や温泉を利用した病気治療から、現在では「美と健康の維持、回復、増進を目的としてくつろぎと癒しの環境と様々な施設や療法を総合的に提供施設」と定義されています。(ISPA:International
Spa Associationより) |
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スパの種類、サービスについて
ご存知の通り、ひとくちにスパと言っても色々な種類があります。規模ひとつをとっても小さなプレイベートサロンもあれば、ジャグジーやプール、またヨガなどのリフレッシュメントも併設した大きなものまで本当に様々です。
したがって、まずはアメスパでどのようなサービスが行われているのかをザックリではありますがまとめてみました。
1. マッサージ系 |
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日本人にもなじみのあるマッサージですが、アメスパ界では、クライアントの好みや体調に合わせて調合したエッセンシャル・オイルを使って行う「アロママッサージ」、オイルですべらせるように筋肉を揉みほぐす「スウェーディッシュマッサージ」、指や手のひら、そして肘や腕などを使って体に強めの圧力をかけ、筋肉の深部にたまったコリや筋膜の張りをほぐす「ディープティッシューマッサージ」などが有名です。
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2. フェイシャルトリートメント系 |
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毛穴の汚れをとったり、美白や保湿効果を高めるパックなどを行って、肌に張り潤いをあたえるトリートメントケア。リラクゼーションや、スキンケアを目的としたものを指します。 |
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3. ヘアトリートメント系 |
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髪を艶やかにするヘアサロン独自のメニューや、頭皮マッサージなどがあります。 |
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4. ネイル系 等々・・・ |
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爪の強化と美しく見せるためのもの。マニキュアとペデイキュアに分かれています。 |
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■セラピストの資格について
アメリカではセラピストとして活躍するためにはちゃんとライセンスを取得しなくてはなりません。州によって資格を取得する為に専門分野を勉強する時間が異なりますが、マッサージの場合、イリノイ州では500時間の勉強が必要です。日本の場合、施術者は3年間勉強し、針灸あんまの国家資格に合格しないと正式に施術ができませんので、それだけを比較するとアメリカの方が日本のそれと比べると若干資格を取るのが簡単と言えるかも知れませんが、技術に関しては個人差があり、甲乙つけ難いものがあります。
■サロン選びのポイントは・・・
既述の通り、店の規模や雰囲気は様々です。個人オーナーが経営しているアットホームなお店から、フランチャイズ店舗やサロンの看板コスメをエステで取り入れているサロン、はたまたゴージャスなホテルに常設されている高級サロンなどがあります。サロン選びの際には何が自分にとっての大切なポイントなのかをしっかりと把握する事が必要です。
例えば、身体を酷使する事が多く、腰が張っているので可能な限り多くの時間体をほぐしてもらいたい人と、仕事のストレスで気持ちが落ち着かないのでリラックスしたい人ではおのずとニーズも違ってきます。また、同じようにリラクセーションを求めている人でも、色々と最新の設備がある方が安心する人というもいれば、多くの人が集まる場所ではなくこぢんまりとした場所を希望される方もおられると思います。そうした自分の心の声を聞きながら、予算とも相談して自分のスタイルをみつけてください。
そして、覚えておきたい事は、自分にあったスパ探しを目指すよりは、自分にあったセラピスト探し、つまり『人』がキーになるということです。同じ店でもセラピストによって圧が強い人、つぼに合っていないと思われる人もいますし、反対に受ける人によっては圧の強弱には好みがあります。また、相性のマッチングを高めるには、セラピストとのコミュニケーションが大切です。セラピストにとっても、初対面の時は初めて施術するお客様なのですから相手の嗜好を探りたいもの。マッサージを何回か受けていくと体が慣れてきて、ある程度経験していくと、このセラピストさんは筋がいいとか、改善の見込みは少なそうだとか、感覚がつかめます。こちらからも彼らに、腰を重点的にお願いしたい、首は弱く、音楽はもう少し小さめに、といったようなリクエストをどんどん伝えていくことが大切です。お互いの好みがわかって馴染んでいけば気持ちよさも随分変わりますよ。このような関係ができたら定期的に自分をメンテナンスが楽しくなるはずです。
スパサロンの情報収集ですが、やはり一番安心できるのは実際に行ってきた人からの口コミでしょう。身近に経験者がいない場合はインターネットなどを活用するのも有効かも知れません。
しかしながら、やはり自分自身で色々とトライしてみない事には分からない部分も沢山あります。そこでオススメなのはとりあえずフリーペーパーで宣伝されているサロンや、ポストに投函されるクーポンブックに入っているローカルのサロンなどを一度トライしてみること。うまく利用すれば手ごろな料金で色々と試すことができます。実際に一度試してみる事で、そのお店が一つの指標となり、その後の情報収集にも現実味が出ます。ただし、クーポンなどで初回は安い料金をオファーしているサロンはメンバーシップなどの勧誘目的がある事も多いので注意しましょう。でも、続けて通う意思がなければこちらがきちんと伝えればいいだけの事ですから、そのようなセールスもありえるという心積もりさえしておけば大丈夫です。
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シカゴ情報誌でおなじみ!検索でSPAと入力し、お店を探しましょう
http://www.chicagomag.com/
検索のキーワードは自分の望むスパのスタイル、また家から近くを希望する場合、地域を入れて検索すれば随分と情報が絞られます。
(例:検索キー massage Spa Arlington Heights
/ Spa Hotel Downtown Chicagoなど) |
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実際に試してきました〜!
さて、それでは実際の体験レポートです。編集部が色んな人の意見や情報を元にユニークなシステムやコンセプトで有名なスパサロンばかりを厳選し、体当たりで試してきました。皆様のサロン選びのお役に立てれば光栄です。
〜 オーガニックに囲まれたプライベートな空間 〜
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MAEIOLA’S Organic
SPA & RETREAT
3976 W IL Route 22, Suite F Long Grove,
IL 60047
Tel: (847)847-7093
www.mariolasorganicspa.com
体験メニュー
・アロマテラピーマッサージ (30min / $45)
・インディアンヘッドマッサージ (45min / $60)
まずはロンググローブにある「マリオラズ オーガニック スパ&リトリート」というお店。 こぢんまりとした綺麗なモールの一角にあるこのスパサロンはマリオラさんというオーナーが個人で経営されていて、昨年2008年の11月にオープンしました。ドアを開けると優しい香りに包まれ、オーガニック化粧品が綺麗に陳列されている美しくて清潔なお店の雰囲気に一気に癒されるのを感じました。マリオラさんは、自然派化粧品で有名な「Aveda
Salon」で10年間マッサージセラピストとしての経験があり、研修コーチも勤めたほどのベテランスタッフだったそうです。そんな彼女が5年前にこの店の看板商品であるハンガリーのオーガニック化粧ブランド「Element」に惚れ込み、一人でも多くの人にオーガニック製品の良さを知ってもらいたいと、オープンしたのがこのサロンです。この『エレメント』というブランドは、ハーブや果物など自然なものを80%成分としている精度の高い化粧品です。ちなみに通常の化粧品の配合成分は20%以下が多く、殆ど水やケミカルで薄めているのだそうで、比べてみると、確かに肌の負担が少なく、少量でもプルリンと肌に広がり、保湿効果が高そうです。お肌をパックするチェリー・マスクの匂いを彼女に嗅がせていただいた時に、あまりの芳香に、「食べてしまいたくなりそう!」ともらしてしまったのですが、それを聞いた彼女が「これはオーガニックなので食べられますよ」とコメントしたのが印象的でした。一般のオーガニックコスメの他にも、「ビヨンド・オーガニック」というラインナップがあり、こちらは化粧品を抽出する為のプラントを植える土壌にとことんこだわっています。例えば、4年間休ませて太陽のエネルギーや、その他の栄養分をふんだんに溜め込んだ土壌や、月と波の満ち引きにあわせてふんだんにミネラルが溜まった栄養素をたっぷり盛り込んでいる土壌など、コスメ会社の姿勢とプライドの高さがうかがえます。
さて、肝心のサービスですが、今回トライしたのは、このお店の人気サービスであるアロママッサージ(30分)とインディアンヘッドスパ(45分)のコース。サロンの中は暖かなオレンジや赤の色に囲まれた優しく美しい空間で、施術用の部屋は3つありました。マリオラさんのこだわりが細部に行き渡っていて、シーツやタオル、そしてローブなどがすべてオーガニックコットンなどの自然素材を使っています。おかげで触るとふっかふか!施術前からベッドに寝そべるだけでも癒され、テンションは既にマックス!セラピストとして紹介いただいたのは、サロンオープン当初から働いている男性セラピストでした。施術は洋服を脱ぎ、パンツ1枚の状態でシーツの中でうつぶせ、もしくは仰向けになりながら行われるのが一般ですので、男性のセラピストと聞くと躊躇してしまう方もおられるかも知れませんが(もちろんシャツなど洋服を着ての施術も可)、彼らはプロフェッショナルなので、手際よくシーツで隠すところはしっかり隠してくれるので安心です。男性セラピストのメリットはやはり女性よりも力があるので、マッサージの力、動きが安定している率が高く、その分、こちらも気兼ねなく強いマッサージを希望できることです。
ほのかなキャンドルの明かりの中、優しくアロマオイルを塗った手で、背中から波を描くようなマッサージが始まりました。優しく筋肉を揉みほぐし、血液の循環をよくします。また、精度の高いアロマオイルを肌に浸透させることによって、体の状態がよくなるだけでなく、匂いをかぐ事で大脳の自律神経バランスを整えるそうです。マッサージは背中から、肩、首、腕、そして足と流れていくのですが、ゆるやかな波や数字のハチを描くようなマッサージには頭の中がまっしろになってとろけてしまいそうです。そしてそのままヘッドスパコース。まずは首のプッシュから始まり、頭皮を優しく細かくタッピングしていきます。そこから頭皮をマッサージしたり、こすったり、髪の毛を引っ張ったりとありとあらゆるテクを駆使して頭皮を揉みほぐします。次にずっとうつぶせだった状態から今度は仰向けに。そしておでこタッピングが始まり、こめかみを強くプッシュの繰り返しが何度か続きます。この軽やかなタッピングはたるみやすい首、あご周りや頬まで行われるのですが、こめかみは痛気持ちいい感覚がなんともいえず、あれよあれよという間に頭皮マッサージは終了。施術後は顔のラインが気持ちひきしまり、目も大きくなったような気がしました。とにかくすっきり、体中にエネルギーが行き渡っている感覚のままうっとりと1日過すことができました。
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ロンググローブの可愛いモールの中にあります |
MAEIOLA’S Organic
SPA & RETREAT受付 |
サロンもほんのりとキャンドルの明かりが |
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こじんまりとして清潔感のある施術室 |
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〜 トラディショナルなマッサージ重視スパで疲労回復 〜
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Massage
Envy
Poplar Creek Crossing 2652 New Sutton
Road Hoffman Estates, IL 61092
Tel: (847)645-1700
www.massageenvy.com
体験メニュー
・1 hour マッサージセッション (60min 初回はフリーペーパー、及びネットにて適宜行われるプロモーション料金として$49。 同じくフリーペーパーにクーポンが掲載されているフランチャイズとしてHeavenly Massageも有名です。詳しくはhttp://www.heavenlymassage.com/を参照下さい)
次はホフマンエステイツにあるMassage
Envyというフランチャイズサロンです。こちらは全米40州に点在し約810の店舗数を誇る大規模なサロンです。13の施術室と40名のスタッフ&セラピストを抱えるこのお店のオーナーであるテリさんは、22年間銀行に勤めていた時に酷い頭痛に悩まされていて、その時にマッサージサロンに通っていたのが起業のきっかけだとか。自分自身の経験を活かし、色々な人たちの体の痛みを和らげる為にサロンオーナーの道を決めたのだそうです。お店のスタイルは、スパの機能であるリラクゼーションの要素も持ち合わせていますが、どちらかというと腰痛、頭痛などの治療目的で来られるお客様が多く、月1回のウェルネスプランや会社との契約によって割引価格での施術など、様々な特典もあります。またフランチャイズなので、例えば月1回のメンバーになった場合、全米のどのお店に行ってもマッサージを受けることができるのもポイント。ですから、バカンス中でも、全米に点在している店舗にふらりとよってマッサージを受けることが可能です。
今回トライしたのはスウェーディッシュマッサージというオイルを使って腕の部分で全身をやわらかく揉みほぐして循環をよくするマッサージです。説明が5分あり、50分施術、5分の着脱衣でトータル60分でした。サロンはパープルを基調とした落ち着きのあるインテリアで、薄暗いウエイテイングルームで水の流れる音を聞きながら問診表に記載していきます。その後、セラピストにマッサージルームに案内され、清潔なシーツにもぐりこむと、うつぶせの状態から肩から腰にかけてローションを使って滑らせるようにマッサージが始まりました。さすったり、揉んで貰ったりしているうちに、筋肉が強張っている所がコリコリと音を出し、ああ、ここに疲労物質が溜まっていたのかと自覚します。そしてマッサージは足まで丹念に行われ、仰向けの姿勢で腕、デコルテ、頭皮、顔のマッサージへと進みます。このマッサージの良い点は頭皮、そして顔への軽いマッサージが入っているところ。特にデコルテは経絡が通っており、顔や頭皮もツボが集まっている所ですから、そこをまとめて丹念にマッサージされると全身の循環が一気によくなった気がします。スタッフの方々は、皆さんさっぱりとしたユニフォームで颯爽としています。女性だけでなく男性の施術者もいるので、男性の方にもおすすめです。特に男性は女性に比べて、自分自身の体をメンテナンスして手入れしようという意識が低いので、疲労物質を溜めてしまう傾向にあるのだそうですよ。
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よく見かけるロゴですね
Massage Envy |
施術室が沢山! |
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明るいスタッフが迎えます |
素敵な照明が癒しの雰囲気を醸し出します |
〜 細部まで行き届いたサービスはまさに美のデパート 〜
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Avalon
Suite 346 Deer Park Town Center 20530
N.Rand Rd. DeerPark, IL 60010
Tel : (847)726-8855
www.avalondeerpark.com/
体験メニュー
・エレメンタルナチュレフェイシャル (60min / $102)
次に訪れたのは、自然派コスメや、環境にもフレンドリーな事で有名なAvedaのプロダクトを扱っているDeer
ParkのAvalonというスパサロンです。こちらはヘアケア、ネイル、フット、フェイシャルなどを行う総合的なサロンです。入口は小さくまとまっていますが、奥に入るとそれぞれのカテゴリーのエリアに分かれています。とはいえ、決して区切られているというわけではなく、常に風通しの良い、一体感のある空間が目の前に広がっていて、奥行きを感じます。従業員約60人を取りまとめるオーナー兼ディレクターのボニーさんは人材教育のエキスパート。『いかに高品質のサービスをチームワークでお客様に提供するか』を念頭に日々マネージメントしているそうです。例えばフェイシャルのお客様の誕生日には、朝礼でスタッフに周知させておき、サロンのすべてのスタッフでお客様をお祝いする、というように、担当者ベースだけでなく、わたしたちのお客様、という心配りが随所に表れています。
店内はアヴェダの商品がズラリと並べられており、色々なサンプルが置いてあるので気軽に試すことができます。今回トライしたのは、当スパで人気を誇るエレメントフェイシャルの60分コース。フェイシャルを担当してくれたスタッフは、フェイシャルとワックス(脱毛)の資格を持っている女性で、この2つの資格を得るのになんと750時間勉強するスクールに通ったのだそうです。まず簡単な問診があり、好みのマッサージなどの質問を受けた後、足湯に浸かって、スクラブで膝下からつま先までさっぱりと洗ってもらいます。フェイシャルのサービスだけの心積もりだったので、足湯やスクラブケアまであったのは嬉しい驚きでした。次に好みのアロマテラピーブレンドのオイルを選び、オイルによるツボ押しが始まって、クレンジングへと続きます。洗顔後スチーマーを当てながらのパック時は、いい香りに包まれて眠ってしまいそうな快感でした。その後、大きなレンズを使用して肌の診断が行われました。アヴェダの経験高いセラピストから「小鼻の周りに黒ずみがある、毎日のクレンジングは夜だけではなく朝も行うといいです」とアドバイスをもらいました。そこからは診断の結果に沿って個々の集中ケアが始まります。私の小鼻の黒ずみに対してはなんとテイッシュを使って指で強く搾り取られました。針でさされたような痛みを伴い、声にならない泣き声をあげてしまいましたが、溜まっていた過剰な脂分も取れたようで、施術後は黒かった小鼻の汚れがすっきりとれてさらりとしました。その後、海草パックで保湿を行い、デコルテの部分までしっかりとマッサージ&保湿。お肌がしっとりと潤います。そして最後にトナーで整え、アロマオイルでのツボ押しに戻ってフィニッシュ。あっという間の1時間で、アロマテラピーのうっとりとする匂いが嗅覚から大脳に伝わり、頭がとろけていくような感覚を覚えました。パック、マスクの間に足と手のマッサージも入っていて、メニューとしては本当に充実していました。特に自分の肌の問題点が明らかになり、それに対するケアをして欲しい方にはおススメです。日本人の中には強めの刺激を好まない方もいらっしゃると思いますので、そういう場合はしっかり『ノーサンキュー』といって辞退しましょう。日本人の肌は繊細ですし、アメリカの化粧品にアレルギー反応が出ると心配される方にはボディーマッサージ、もしくはネイル、フットケアからトライしてみるのも手かもしれません。プロフェッショナルでかつ温かいスタッフがもてなしてくれることでしょう。
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ショッピングモールの一番端に位置しています |
Avedaのコスメは見ているだけで癒されます |
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オープンな空間で総合的なサービスを受けられます |
ここで足をすべすべに! |
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奥にひっそりとサロンがあります |
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〜 ゴージャスホテルで気分はもうお姫様 〜
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Four
Seasons Hotel Chicago
120 East Delaware Place Chicago, Illinois
60611
Tel: (312) 280-8800
http://www.fourseasons.com/chicagofs/weddings/spa.html
体験メニュー
・フォーシーズンズアロマブレンド (55 min / $140)
今回、最後に訪れたのはダウンタウンにあるゴージャスなFour
Seasons Hotel内にあるSpa Fitness
Clubです。洋服選びも心なしか気合が入ります。ホテルの入口は意外とこじんまりしていて、そこからエレベーターで8階に上がると(7階がホテルチェックイン)スパフィットネスクラブになっています。受付でチェックインをした後、今回は広報担当のテリーさんに丁寧にフィットネスクラブを案内して頂きました。フィットネスクラブにスパエリアが常設されているだけに、ワークアウト用のジム機械がならぶエリア、整備されたサウナまでついたパウダールーム、ネイルエリア、そして室内プールまで本当に至れり尽くせりです。マッサージエリアは、カップルでも受けられる広めの部屋があるなど、色々と趣向がこらした施術エリアがありますが、どれもアットホームな空間で安心感を与えてくれます。広くて都会の中心に位置するホテルだという事を忘れてしまいそう。こうした寛げるデザインは、テリーさんの言う「日々疲れた人たちが羽根を休める事のできるような、平和で守られた場所ををいつでも喜んで提供したい」という気持ちの表れなのかも知れません。こんなにゆったりとした空間とは対照に、スタッフはアロマオイルなど自分達が扱う商品には一切の妥協をせず、厳選に厳選を重ねているそうです。斬新なものもどんどん取り入れて、お客様を飽きさせない姿勢も、おもてなしの真髄であるホテル業界ノウハウのなせる業でしょうか。
パウダールームでバスローブに着替えをした後、サロンの人気トリートメント“アロマブレンド55分コース”に挑戦です。待合室ではきゅうりやオレンジのスライスを浮かべた水やフレッシュなリンゴなどが綺麗に並べられています。ソファもフカフカで、ちょうど良いところにクッションやボルスターがあり、どうぞ寝転んでお待ち下さい、と言わんばかりです。ソファに埋もれながら待っているだけでも気分はいつの間にかお姫様気分・・・勿論終了後も雑誌を読んだりして体を休めてから帰ることができます。そして何より嬉しいのはパウダールームにサウナがついていること。オイルで湿った体を洗い流すシャーワーの前に、スチームサウナ、ドライサウナの2種類が楽しめますから、毛穴が開いて、質の良いオイルを吸収しやすい肌になります。今回の施術者は現在アーユルヴェーダの勉強をしていて、将来は自分のサロンを持ちたいという情熱的な若い女性のセラピストでした。まずはそんな彼女から差し出されたAcademieというブランドのマッサージオイルを数種類嗅いで自分に一番あった香りのものを選びました。このオイルには、De-Stressなどのコンセプトがあり、色々なアロマをブレンドして作られているようですが、一般的に使用されるリラクゼーション用のレモングラス、ラベンダーなどの香りと異なり、とても奥が深い香りです。私が選んだのは人の体の中のエネルギーポイントであるチャクラが開きやすくなるという甘い香りと少しウッド系の入ったオイルでした。その他に、リラクッス用にラベンダーオイルを20滴垂らした温かいお湯がマッサージベッドの下におかれます。こうするとうつ伏せになっている顔にほのかな香りが漂い、寝ているだけでもうっとり夢見心地。肩から背中や、足へとマッサージされ、仰向けになると手から首、そしてデコルテへの流れは同じですが、彼女のマッサージの強さが私好みの“痛気持ちいい”なので、高級ホテルでのスパという緊張感も一気にほぐれ、体中がとろけていきました。最後は足に蒸しタオルでオイルを拭いてもらいながらマッサージ。そして温かいタオルを足に包んで終了です。足元も冷えずにしっかりとケアして頂き、施術後もずっとうっとりしたまま、ふらふらした足どりで家路につきました。
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予約からお会計までの流れ
それでは、ここで予約から施術、そしてお会計までの一般的な流れをおさらいしておきます。
1.
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電話もしくはメールで予約を取る。この時、希望のサービスの種類と所要時間を伝えられるように準備をしておきましょう。(料金確認もお忘れなく) |
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2.
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予約当日は楽な服装で向かい、できれば予約時間の15分程前に訪れるのが望ましいです。なぜなら、初めての場合は顧客情報や、アレルギーの有無、病歴などの問診表に書き込まなくてはならないのですが、それによってスタートが遅れるとマッサージ自体の所要時間が短くカットされてしまう場合があるからです。ここで注意点ですが、自分の体調がすぐれない時や、風邪のひきはじめなどはマッサージをすることで血行がよくなって更にだるくなったり、風邪の症状が悪化したりする場合もあるので、避けた方がよいそうです。問診によるカウンセリング後に施術がスタートしますので、トイレも済ませておきましょう。 |
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3.
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部屋に入ると、通常はシーツの敷いてある施術台にうつ伏せになって待つように指示されます。洋服をどこまで脱ぐか?については皆さんそれぞれ許容範囲が違うでしょうから、NGのある方は最初にセラピストさんに伝えておきましょう。上下下着をつけている人もいれば、シャツやショートパンツでも構いません。但し、オイルを直接肌に塗って滑らせて行うマッサージの時はなるべくパンツ1枚のみが良いでしょう。 |
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4.
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チップについてはサロンによっても異なりますが、通常料金の15%〜20%を目安です。また、タイミングは、直接セラピストに渡せば、その後もよりよいコミュニケーションがはかれるのでオススメですが、お会計時にチップを加えるのもいいですし、サロンによってはチップ用のポチ袋のような小さな封筒が部屋や受付に用意されている所もありますので、封筒にセラピストの名前、そして自分の名前を書いてチップ箱に入れましょう。サロンの方にもチップの方法を聞いてみましたが、自分がリラックスし、快適な状態でお渡し頂ければどんな方法でも構いません、とニッコリお答え頂きました。リラクセーションに来ているのですからあまり悩まずに感謝の気持ちを伝えるという意味で「Thank
you」や「This is for you」のメッセージと共に渡すことができたらいいですね。 |
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5.
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マッサージ後は沢山の水分(白湯が望ましい)を補給すると更に体内の毒素が出やすくなります。当日は血行が良いので、アルコールを摂取すると酔いが早いのでできれば控えましょう。 |
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自分の五感で!スパ選び
今回の取材を始めるまでは、なんとなく敷居の高さを感じてしまっていたアメスパですが、どの店のオーナーもおもてなしの心をとても大切にしているので、身体の美しさは勿論のこと、心の美しさについても色々と考えさせられました。日々頑張っている自分への御褒美として自分の気持ちを豊かにしてあげることが出来れば、生活の中での色々な事をまた別の視点から楽しめるのかもしれません。
もちろん、おおらかな気持ちで安定して過ごせることの効果は料金以上のものがあるかもしれませんが、同時に、お気に入りのサロンのインテリアから自分の家を彩るための色んなヒントが学んだり、生活の中での音楽やキャンドルの使い方に工夫を持つ事が出来たのが自分でも驚きでした。
フローラルな香りやラベンダーの香りにうっとりと包まれ、温かい手のぬくもりを感じながらセラピストから施術を受ける行為は、こちらも五感のすべてを使って受けることになります。私の思うこの五感とは視覚、聴覚、嗅覚、触覚、そして最後は【第六感】です。そうそう、さすがに味覚だけはスパでは満たす事ができませんから、それはデザートで?!という事になるでしょうか?
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