●ソルダック・ホット・スプリングス
ワシントン州が誇るオリンピック国立公園は、シアトルの西に位置するオリンピック半島にある世界遺産。オリンピック連山に囲まれ、どこまでも続く海岸線や熱帯雨林で有名なこの公園。その雄大な自然の中にぽつんと存在する、ソルダック温泉。美しい樹林に囲まれ、時には野生動物もお風呂に入りにくるという、なんだかとっても牧歌的なイメージではありませんか。
というわけで、シアトルから車で25マイルほど北に向かいエドモンズという街へ。ちょっとすてきな港町。おしゃれなお店もならび、おっとさすがワシントン、コーヒー片手にビーチをお散歩、絵になるなぁ。と思っている間に、フェリーの乗船時間になったみたい。車ごとでっかーいフェリーに乗り、いざ出航!上階にはカフェテリアがあって、スナックや飲み物を調達できる。じゃ、ここでちょっと海をみながら休憩・・・と思うとすぐにアナウンスが「みなさ〜ん、あと5分で到着です。車に戻ってください」だって。短いんだわぁ、このフェリー。ほんの20分といった所でしょうか。
さぁ、オリンピック半島へ到着!ここからは車で西へと向かう。途中オリンピック半島最大の街、ポートエンジェルスで軽くランチを取り、いざ温泉へ!と思ったが、その前に見えてきたのはと〜っても大きい湖、レイククレセント。美しい青さに感嘆しながら運転していると、「SolDucへはこちら」のサイン。深い緑、隙間から覗く太陽の光、聞こえてくるのはソルダック川のせせらぎの音と鳥の声。きっと白雪姫が7人の小人の家をみつけたのはこの辺りだったりしてぇ、と想像を膨らましつつ、「温泉に入れば、私の肌も白雪姫のごとくキレイになるのだわ、オホホ」といじわる継母状態。そんなこんなで12マイルほど行くと、さっ!着いた着いた。ソルダック温泉リゾート!
静かな湖畔の宿を思わせるすてきなゲストハウスが隣接され、その回りには宿泊用のログハウスがいくつも並ぶ。そしてこの匂い!なんともいえない硫黄の香り。まさに温泉です。$7・50を払い、腕にブレスレットをまわせば準備完了。ちなみに水着は必須。夜9時までやってる(夏期)らしいし、さぁゆっくり浸かろう!とロッカールームから温泉に出ると、まぁこの週末の混み様といったら。ぬるめ、熱め、そして温水プール(これが冷たいのなんのって)のどこも、わんさか人が集まって入浴中。というか、ひたすら座って窮屈そうにしている韓国系、中国系のおばちゃん達が目立ちます。お湯の中で体を洗おうとしていたおばちゃん(たわしみたいなのを持参)は思いっきり注意されていました。そりゃそうです。みんなできれいに使わなくっちゃね。
湯の温度は低い方で35度、熱い方で38度くらい、ってとこでしょうか。日本人には、ちとものたりなく感じるかもしれません。が、原生林に囲まれ、濃い木の緑と、水に踊る白い湯の華のコントラストを眺めるのもおつなもの。オリンピック国立公園内には他にも見どころがたくさん。ハリケーンリッジ展望台から豪快なパノラマを眺めたり、ホー熱帯雨林をハイキングして、日頃感じる事のできないジャングルの神秘を感じたり。ソルダックリゾートにはレストラン&デリもあるし、アウトドア派にはキャンプ場も完備。ワシントン州一番人気の天然温泉、ソルダックはこれからもたくさんの旅行者を魅了しそうです。
●ハリソン・ホット・スプリングス
ゴージャスに、デラックスに温泉を楽しみたい!そんなあなたにぴったりのハリソン・ホット・スプリングス・リゾート。ブリティッシュコロンビア州、バンクーバーから東へ2時間弱のドライブという手ごろさにも拍車をかけ、家族連れやカップルに大盛況です。特に週末にかけての予約はかなり混みあっているようで、筆者も泣く泣く日にちをずらさなければいけなかったほど。
いや〜、それもそのはず。なんたって雰囲気がいいのです!ホテルはハリソン湖の湖畔そびえ立ち、木をふんだんに使った室内は、ナチュラルなトーンに、あったか〜い感じの大きなソファ、本でもゆっくり読みたくなるような暖炉。ところどころに、トーテムポールやらお面やらのファーストピープル・アートが展示され、神聖な雰囲気をかもし出しています。そして何よりも、ホテルスタッフの対応! いやぁ〜、日頃アメリカのスーパーやモールの「がさつかつ適当サービス」に慣れていた筆者には、この「心のこもったサービス」が受けられるだけで、もう何ポイントもあげたくなっちゃう!カナダだからかなぁ、それともリゾートだからかなぁ。
ホテルロビーでの発見。ここでは宿泊しているお客さんがみなバスローブをまとってうろうろしてるんですねぇ。日本の温泉街にて「ゆかたに草履」でカラオケへ、みたいなのをそのまま西洋化したみたい。なんだか頬笑ましいじゃないですか!老いも、若きも、みんなで白いバスローブにビーチサンダル、違うのはみなその下に水着を着用している事でしょうね。そうそう、子供用バスローブはないようなので、小さいお子さまのいる家族旅行では持参するのがいいかも。温泉の数は豊富で、野外には小さな滝や植物にに囲まれた温泉プール(33度くらい)、大人専用岩風呂(32度?35度)、水泳用プール、子供用ウォーターパークに遊技場、そして室内にも水泳用温泉プールと、リゾート内で一番高温を保っている丸い形の温泉風呂(38度?40度)。スチームバスもあり、隣接された特別スパ内では各種のマッサージを受けられます(別料金)。
もともとは、この地方に住んでいたサリッシュ族のインディアン達が、体の悪い所を癒すためにこの温泉を利用していたらしく、ここのヒーリング効果はかなり有名らしい。体の不純物を取り除き、関節炎やリュウマチにも効くとか。ホテルから湖沿いに歩いてみると、源泉を覗き込むことができる。小さな散歩にはぴったりのコース。夏期や週末には湖からボートやカヌーも出せるし「ちょっと夫婦でゆっくりしたいわぁ」というカップルには、ホテルでのベビーシッターサービスを頼み。あとはお二人でお楽しみを!という事も可能。
温泉といえば「温泉まんじゅう」「温泉たまご」となる食いしん坊の筆者。やはり温泉にはおいしい食事がなければね、という方も多いのでは?リゾート近くは小さな街になっていて、お土産屋さんもあれば、レストランも点在。そんな中でのいち推しはその名も「ハリソン・バーガー」。ここのサンドイッチ&フライは注文してからお店のおばちゃんがていねいに作り上げてくれ、とっても美味。サーモンのフライを挟んだサンドイッチとフレンチフライをテイクアウトして、湖畔でピクニック、なんてのもとっても気持ちがいい過ごし方。
もうひとつのお勧めは、ホテル内にある「レイクサイド・カフェ」。ブッフェ形式のレストランで、日によってメニューが変わる。スモークサーモンや魚料理もばしばし登場するし、デザートのケーキの数といったら、もう。何が嬉しいって、お値段はカナダドルなんですな。なんだかちょっと得した気分になるのはアメリカ在住人の不思議な所。
朝も6時頃から温泉入浴可能、夜もかなり遅くまでのーんびり浸かっていられます。疲れたらバスローブきてテクテクお部屋に戻りお昼寝。たっぷり食事を楽しんで、近くのゴルフコースで9ホール。そしてまた温泉に浸かって肩のこりをほぐし、、、あ?極楽とはこの事を言うのですよ。更に究極の極楽を楽しみたい方、ホテル内にあるヒーリングスパを利用してみて。フェイシャルにバックトリートメント、指圧にスウェーデン式マッサージ、霊気だってあるのです。最近お肌にはりがなくなったとお悩みの男性諸君!スパではメンズ・フェイシャルも行っております。
|