■日本酒テイスティング

日本酒・利き酒のやり方
お酒の色をみる
香りをかぐ
	香りにも3種類あり、ここでは口に入れる前に感じる上立ち香を嗅ぐ
口に含む
	再度香りをためす 基調香：お酒を口に含んだままワインテイスティングと同じように空気を口にいれ、舌の上でお酒を転がした時の香り 口中香：飲み込んだ時に口から鼻に抜ける香り 味をためす 少量を舌全体に転がすようにして味わいます。酒には甘味、酸味、辛味、苦味、渋みの五味があると言われています。
お酒の評価をする

鍋の特集をやって、お酒の特集をやらないんじゃ片手落ち。というわけでミツワさんに声をかけて頂いてシカゴの食品卸売り会社の方々に各社自慢のお酒を寄付して頂き、集まった総勢16本の『酒テイスティング』を桜マウントプロスペクト店のお座敷で豪華な寄せ鍋をつつきながら行った。

殆ど飲めない下戸からザルやワクを超越し数々の伝説を残す大酒飲みまで、参加してくれたのは総勢16名。お酒は好きだけど違いが分かるかな？という人や、中には有名レストランに招かれてお酒のレクチャーをするというツワモノまで、色んな人たちに集まってもらった。本格的なプロのテイスティングというのは欠点だけを指摘する減点法のシビアなものなのだが、我々が行ったのは右記の通り、まず色を見て、それから3種類の香りを嗅ぎ、味わうという極めて簡単なもの。ところが、昨年のワイン・テイスティングの時もそうだったが、最初は眉の間に皺をつくって「あ〜だ、こ〜だ」と言っている人達も、5本目を超えた頃にはほろ酔い気分。10本目を超えたところではもうろれつが回らなくなり、最後の方では何が何だか分からなくなってしまってニヤニヤしてる者が続出してしまった。その結果、テイスティングノートの最後の方は白紙の人も多かったのだが、一応全てのお酒を飲み終わった時点で全員に自分の好きだったお酒を4本づつ選んでもらった。

その結果、票が集中したのは青森の陸奥八仙。それに続いたのが北海道の鰊御殿、山梨の紫龍、兵庫の黒瓶、そして同じく兵庫の千年寿だった。面白い事に黒瓶を除くと全てが純米吟醸酒。確かに素人や下戸からしても純米吟醸酒は口に含んだ時の香りが良いものや、柔らかな軽やかさを感じさせるものが多いので、そこに票が集中するのも当たり前かも知れない。また、辛さに関しては票が真っ二つに分かれ、辛口のお酒の代表とも言える辛丹波や男山が一番という人もいれば、全体的に甘味があってまろやかな千代むすびや千年寿の方が良いという人もいた。やはり人の舌というのは千差万別なので、万人受けするものをつくるという事は無理なのかもしれない。

秋田誉	越の冬雪花	白川郷ささにごり酒	陸奥八仙	千代むすび	麟（りん）	生もと	鰊御殿
紫龍	上撰 雪	超特選菊正宗	黒瓶	辛丹波	Ozeki Premium Ginjo	男山	千年寿

さて、今回もワインの時と同様一言コメントを書いてもらったのだが、中には「米の味が強いので米と合う濃い口の料理と飲みたい」とか、「すっきりした辛口でキレがあり、男性的」などといったしっかりしたコメントを書いてくれた人もいたが、、相変わらず変なコメントもあったので少し紹介しよう。

＜味編＞
「絵の具の味（青）」：きっと全色舐めてみたんでしょうね。僕はセルリアンブルーが好きでした。
＜香り編＞
「美味しい、青春の香り」：貴方が男子校の剣道部で無かった事を祈ります。
＜色編＞
「ぼ」：多分酔っ払ったか、鍋を突付いているうちに後を書くのを忘れたのでしょう。それにしても「ぼ」で始まる色って。。。母乳？

それでは今回飲んだお酒の紹介とそれぞれのお酒をどこで入手もしくは飲めるのかを一覧表にしておいたので参考にして下さい。忘年会、クリスマスパーティーに新年会、と年末年始はイベントが目白押しです。シカゴの長い冬を美味しい鍋と、熱燗で楽しみましょう。じゃあ、乾杯！

協力：ミツワ、HOSODA BROTHERS、西本貿易、ＪＦＣ、山正、ＳＳＩ