7/2006
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USCIS が発表したビザ申請先住所の新しいシステムについて
(* USCIS: 米国移民帰化局)
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2006年3月24日付けのUSCISプレスリリースによると、2006年4月1日から非移民就労ビザI-129を申請する雇用主は、請願者の米国内での所在地にかかわらずバーモントサービスセンターに、また移民就労ビザI-140はネブラスカサービスセンターに提出するシステムに変更したことを発表しました。申請受領後に必要に応じてバーモントセンターはカリフォルニアセンターへ、またネブラスカはテキサスセンターへと転送することもあります。USCISによると、サービスセンター間で分業することでケースがよりよく管理できカスタマーサービスの向上につながるとのことですが、どの申請が最初のセンターに留まり、どの申請が分業でペアを組んでいるサービスセンターに届けられるのかといったことに関しては明確にされていません。
この新しいルールはそれぞれの申請に通常付随する書類にも適用されます。I-129の場合はI-135(扶養家族ステータス変更)やI-907(特急審査)を含み、I-140の場合ではI-485(ステータス調整)、I-131(一時渡航許可証)、I-765(労働許可証)、I-907(特急審査)を含みます。USCISウェブサイトに更新された申請用紙には、新しい提出先住所と改訂日が記載されている以外には内容の変更はありません。そのうえ、同サイトのForms
and Feesページには旧バージョンの申請用紙も受け入れ続けると記載されています。
USCISの発表 が変更点の非常に少ないものであり、それに関連する書類は必ずしも同時にファイルされないということや分業先のセンターへの転送が任意であるという点から、機関は手続きミスを防止するための幾つかの手順を発表しています。請願者が注意すべきポイントは次の通りです。
●受領書を発行するのは実際に審査が行われるセンターで、必ずしも申請書が最初に提出されたところではありません。ビザ申請と同時に準備された関連書類は当然バーモントまたはネブラスカに提出されますが、ビザ申請が受理された後に準備された書類は受領書を発行したほうのセンターに提出されなければいけません。例えばI-140提出後、別に申請した一時渡航許可証やI-485がそれに該当します。
● I-485の申請に関しては雇用ベースのものだけがサービスセンターと提出先住所の分業システムの影響を受けます。家族に基づくもの、亡命保護、その他雇用ベースではない申請をする場合は現行の申請方法を適用することになります。
● USCISの適切でないサービスセンターに提出された申請が却下されることは殆ど無く、分業システムで指定されたセンターへと転送されます。しかし、申請が遅れたり複雑になったりする原因となるので、そうした余計な転送などは無いにこしたことはありません。移民・非移民ビザ申請のファイリングに関連した詳細は、USCISウェブサイトPublic
Affairsページ、3月24日付けのFact Sheetで確認できます。
USCISは請願者や申込者の不利益とならないよう手続きミスが自動的に修正されるシステムにしましたが、機関もまた自動的にミスを修正する措置を考えなければなりません。例えばバーモントかカリフォルニアサービスセンターでは、TNビザ処理中のプロセスにかかる時間は公開されていません。時には旧システムの手順がUSCISのFact
Sheetで解説されている新システムに混乱をきたすこともあります。例えば、4月1日以前にはあるサービスセンターが裁定の時間を短縮するため他のセンターへ転送することは知られていませんでした。新システムが実施される直前に提出され転送された申請がどうなっているか不明瞭ですが、思いもかけない場所で処理されているケースはこれが原因かも知れません。
請願者、申込者、弁護士へのベストアドバイスは常に良い記録を取っておくことです。特にこの新システムでは、どのセンターが受領したか明記された受領証明書が重要になります。
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