04/2005
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科学・技術系の外国人に朗報
「ビザ・マンティス」に重要な変更!
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米国国務省は、産業および学術会から提唱を受けて、「ビザ・マンティス(Visa
Mantis:科学者および技術者の身上審査」手続きに関し2点を変更しました。今回の変更は、米国で勉強または就労する学生もしくは就労者に大きな影響を与えます。本稿では、同変更点をめぐる具体的な影響に突いて解説します。
■ 緩和される身上審査
F-1ビザで米国に滞在する留学生 (「繊細な分野」の対象になっている学問を勉強する学部生および大学院生)
たちは、今回の変更を受けて、身上審査 を通過したという身分 (ビザ・マンティス・クリアランス)
を就学許可期間 (最高4年) と同じ期間だけ認められることになります。
一方、「繊細な分野」で研究または労働する一時的就労者(H-1Bビザ)や交換研修員(J-1ビザ)、または駐在員(L-1ビザ)の場合、それぞれのビザが認めらた期間(最長2年間)だけビザ・マンティス・クリアランスを保証されることになります。また、出張者(B-1ビザ)のビザ・マンティス・クリアランスは1年まで認められます。
■大きな変更があれば、新たな身上審査が必要
延長されたビザ・マンティス・クリアランス有効期間は、許可された滞在期間中に、ビザ保持者に大きな変更がないかどうかによります。例えば、専攻を変える留学生や、当初の商用内容を出張と出張の間に変更する出張者は、新たな身上審査を受けなければなりません。また、観光目的で米国に入国した後に、学生ビザや就労ビザに切り替えた場合も、就労者および研究者の職務内容または研究内容に根本的な変更が加えられた場合も、新たな身上審査の対象となります。
一般的に、ビザ・マンティス・クリアランスが延長されるということは、新たなビザの申請時に、前のビザを申請した時と同一の学問か同一の職務内容に基づく書類を提出することを前提としています。つまり、ビザ変更者は、最初のビザの時のような厳しい身上審査を受ける必要がなくなるということです。
■業界と学術界の危機感が今回の簡素化を実現
2001年9月11日のテロ以降の米国では、ビザ・マンティス手続きが大幅に遅れ、科学系や技術系の仕事につく外国人や、科学や技術の分野で勉強する留学生にとって、渡米時期を引き延ばされたり、出入国時に大変不便な手続きを強いられる状況となっています。それが原因となって、米国は科学・技術の分野で深刻な人材不足に直面しています。
「繊細な分野」に関する米産業および学術界の各協会で組織される団体の代表者25人は去年、「米国の科学と経済、そして安全保障に打撃を与えるビザ・プログラムに関する提言(Statement
and Recommendations on Visa Problems Harming
America’s Scientific, Economic and Security
Interests)」の中で、米国が現在直面する主なビザ問題として次の三つを指摘しています。
● 米国の科学水準と大学院教育に損害を与える
● 米国は科学分野で政界を主導するという現在の地位を維持できなくなる
● 非効率的なビザ更新と無意味に繰り返される身上審査が、手続きを遅らせ、手続きの透明性および適切な優先順位の付け方を不可能にしている
同報告書が国務省に圧力をかけ、今回の手続き簡素化につながりました。今後、ビザ・マンティス手続きの対象となる外国人の米国入国やビザ変更がだいぶ簡単になることでしょう。
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