ストレスを感じて生きている人が多い現代社会ですが、皆さんはストレスこそが病気の原因となることをご存知ですか。ストレス学説を唱えたHans
Selye 医師、医学博士は、「初期の病気のプロセスは、姿勢の歪みから始まる」、と述べています。ストレスという言葉自体には「歪み」という意味があります。人間の心身にストレスが加わると歪みが生じ、そこから病気が始まるということです。
治療前 |
治療後 |
カイロプラクティックの創始者であるDr. Daniel David
Palmerは、「病気や不調の原因となる背骨の歪み(脊椎サブラクセーション)を起こす3つの要素があり、それらはトラウマ(外傷)、トキシン(毒・有害物質)、ソウト(思考)である」、と述べています。これらを現代風に言えば、トラウマは物理的ストレス、トキシンは化学的ストレス、ソウトは精神的ストレスとなります。
カイロプラクティックでは、背骨の歪みが発生する原因がストレスであることを、ストレス学説が発表される以前に理解していたのです。
日々の生活での物理的ストレス、化学的ストレス、精神的ストレスによって身体に歪みが起こり、脊柱の椎骨が不整列(ズレ)して神経系の圧迫・牽引などの負荷が加わると、神経系の機能が乱れて筋緊張が誘発され更に姿勢が悪くなるという悪循環に陥ることになります。
The Royal College of Physicians, Londonの理事(Fellow)であるMiriam
Stoddard 医師は、「カイロプラクティックは、脊髄と、それから分岐した神経の解剖学に焦点をおいている。 悪い姿勢による僅かな脊柱の偏向(ズレ)ですら、神経と、その神経が担っている身体部位の機能を損なう」、と述べています。
神経外科医のJames Woodersee 医師は、「脊椎サブラクセーションは、脊柱の全ての部位に、様々な程度で起り得る。 不整列が極僅かで脊髄に影響がない場合でも、それは椎間孔から出てくる脊椎神経に障害を起こし得る」、と指摘しています。
Henry Windsor 医師は、「圧迫された神経によって神経伝達が供給されている臓器は病理学的な変化を呈し、そして更に深刻な圧迫が加わると、更に深刻な損傷になる」、と述べています。
Chang Ha Suh 博士は、「サブラクセーションは実在する。 私達は誰もその存在を異議を唱えられない程に、それを記録してきた。 脊椎サブラクセーションは、脊柱の構造的機能不全と神経妨害によって、身体全体の健康を変えてしまう。 10セント硬貨と同程度の重量(約2g)が脊椎神経に加わっただけで、神経伝達の減少は最大60%にもなる」、と述べています。
こういった医学者や科学者たちの研究からも、ストレスが身体を歪め、脊椎がズレる事で姿勢が悪くなり、神経系の機能不全が起こって健康を損なうことは疑いようのない事実であることが判明しています。しかし、人体の全ての神経線維の内18%のみが、その神経線維が圧迫された時に痛みを発生するようになっているため、神経が圧迫されていても痛みなどの自覚症状が無い場合もあります。痛みが無くても、姿勢が悪いことは健康を失う過程が始まっていることに間違いありませんから、痛みなどの症状が出る前にカイロプラクティックで矯正しておくことが望ましいでしょう。
症例報告は、12歳の男児が「姿勢が良くない」という理由で親御さんに連れられて来院されたケースですが、痛みなど自覚症状はありませんでした。初診から約4ヶ月の間に、ガンステッド・テクニックを用いたカイロプラクティックのアジャスト(矯正)を13回施術しました。治療前と13回の治療後のX線写真で、矯正の効果が確認できます。
医学的・疫学的研究論文で、「IQの高い人は身体が左右対称である」や、「良い姿勢の子供達は、不良姿勢の子供達と比べて、IQテストの成績が平均30%も高かった」と報告されていますから、姿勢と健康と知力には関連があります。
姿勢が良くない人は症状の有無に関わらず、早期にカイロプラクティックを受診されることがお勧めです。