病気は治療するより予防する方が望ましい、という事はよく知られています。つまり、病気を治療する事は危険と困難が伴うので、予防が大切であるという事です。病気になれば薬を呑めばよい、医者が助けてくれる、などと医学を過信して日々の生活習慣や食生活を不適切にしていると、そのツケはいずれ自分に帰ってきます。 今回はそんな他力本願で西洋医学を妄信・過信しないように、医療の現実をご紹介します。
エディー医博は「たった約15%の医療行為しか科学的な証拠に基づいていない(中略)これは一部である何故なら医学誌に掲載された論文のたった1%のみが科学的と考えられるからだ。」と述べています。(David
Eddy, M.D., Ph.D.: British Medical Journal
1991 303: 798-799.)
リ―プ医師は「千六百万人が、処方された薬の副作用で入院し、十六万人がその副作用が原因で死亡している。毎年十八万人が医師が原因の傷害で死亡している。」と報告しています。(Lucian
L. Leape, M.D.: Journal of American
Medical Association 1994, 72(23): 1851-1857)また、「医師による不必要な手術によって毎年1万2千人が死亡」という報告もあります。(Lucian
L. Leape, M.D.: Unnecessary surgery,
Annu Rev Public Health. 1992; 13:363-383.)
コーン医師らは「医学的には正しい処方による医薬品の有害影響、副作用等が原因で毎年10万6千人が死亡」と報告。(Kohn
L, ed, Corrigan J, ed, Donaldson M,
ed.: To error is Human: Building a Safer
Health System. Washington, DC: National
Academy Press; 1999.)
スターフィールド医師は「医師はアメリカでの死亡原因の第三位であり、毎年医原病によって25万人が死んでいる。様々な調査の結果、医原病で死亡する人は年間23万人〜28万4千人で、調査に多少の誤差があったとしても第一位:心臓疾患、第二位:悪性新生物(癌)、第三位:医師(MD)で、第四位の脳血管障害との間には著しい差がある」と報告しています。(Barbara
Starfield, MD, MPH:Journal of American
Medical Association 2000 July 26;284(4):483-485)
ヌル博士は「医療により毎年約78万4千人が死亡、医師は米国市民の死亡原因の第一位」と2004年に報告しています。(Gary
Null, PhD. Death by Medicine, www.garynull.com)
マカリー教授は、「医療ミスが米国での死亡原因の3位である」と報告しています。
この研究によって、2013年の米国での死亡原因は、第1位が心臓疾患(約61万1千人)、第2位が癌(約58万5千人)、第3位が医療過誤(約25万1千人)、第4位は慢性閉塞性肺疾患(COPD:約14万9千人)と分析されました。
マカリー教授は、「細菌感染や心臓疾患だけが死因ではない。人は意思疎通の失敗、医療の細分化、診断ミス、過剰投薬などによっても死亡しており、これらを合わせると米国の死因3位になる」と延べ、「この人数には介護施設や通院患者は含まれておらず、これらを含めると医療ミスによる死亡はさらに多くなる。世界の保健問題において報告が実際より最も少ないのが医療ミスだ」と指摘しています。(Martin
A Makary, Michael Daniel. Medical error?the
third leading cause of death in the
US. BMJ, 2016; i2139)
医学によって救われる患者がいる一方で、医原病や医療過誤のリスクが少なくない事を知り、そのリスクを負う必要がないように、予防に努めましょう。
カイロプラクティックや鍼灸は、安全で効果的な予防医学です、健康的な生活習慣と併せて利用することがお勧めです。