易経の原文に、「君子豹変、小人革面」という言葉があり、「立派な人物は、自
分が誤っていると分かれば、豹の皮の斑点が黒と黄ではっきりしているように、
心を入れ変え行動の上でも 変化がみられるようになる。反対に、つまらぬ人間
の場合は、表面上は変えたように見えても、内容は全然変わっていない」とい
う意味で用いられています。 しかし、21世紀の現在でも君子と呼べる聡明
な人物はそう多くはないことが研究で示されました。
エール法科大学院のダン・カーハン教授とその研究チームが、信仰心のあつい
人とそうでもない人に、進化論を信じるか・信じないかに関する調査を行い、
次に進化論についての知識に関するテストを行い、分析した結果、「人はどん
なに科学的根拠を積み上げて説得していっても、信じたくないものは信じない」
ということが判明したと報告しています。
自分の理念や信条、政治的・宗教的な見解とぶつかるような場合には、科学的
根拠を認めたくない人が多く、一度文化的、政治的な視点ができあがってしま
うと、例え事実がどうであろうと、人々の信念を元の白紙状態に戻すことはとても難しいことから、カーハン教授は、「政治的、宗教的指導者や発言力を持
った著名人が、間違った情報を拡散するのを減らす必要がある」、と指摘して
います。
私は、この健康コラムでも、根拠に基づく医療健康関連情報を提供する様に努
めておりますから、是非、聡明な君子のように正しい情報、根拠に基づく情報
を理解して上手に生活習慣に反映して頂き、より健康で幸せな人生に役立てて
頂きたいと思います。
日本人にはカイロプラクティックは馴染みがなく、整体と区別が付かない人も
稀でなく、西洋医学と比べて信頼性や安全性に劣ると思っている人も少なくあ
りません。しかし、事実は全く違います。医学・疫学的研究では、カイロプラ
クティックの安全性や効果が優れていることが証明されているのです。以下は
その極一例です。
「カイロプラクティックを受けている人は、そうでない人と比べて薬の使用が
53%少ない」(JMPT 2004)という調査結果があり、また、7年間
にも亘る調査で、カイロプラクティック医師を主治医にしている患者は:
1.60%入院が少ない
2.59%入院日数が少ない
3.62%外来手術が少ない
4.85%医薬品代が少ない
という事実が判明しています。
1989年に発表された研究では、「小児科医(MD)の診ている200人の子
供と、カイロプラクティック医師(DC)の診ている200人の子供を比較した
結果、カイロプラクティックを受けている子供の方が、耳の感染症、アレルギ
ー、扁桃炎などの罹患率が低く、健康状態が優れている」と判明しています。
(JCR, Summer 1989)
1993年に発表された研究では、西洋医学の治療を受けている子供達と比較
して、カイロプラクティックを受けている子供達は中耳炎になり難く、アレル
ギーも少なく、扁桃腺炎の発病率も低く、抗生物質の必要性も少ない。しかし、
首の上部の脊椎の動きが狭くなった時、耳の感染症が起こる。カイロプラクテ
ィックを受けている子供は、病気になり難く、重症化し難く、学校を休むこと
も稀で、精神的、神経的、学習上の問題も少ない。(TAC. Sept 1993)
賢人のように心の目を開いて正しい知見を受け入れて理解し、思考と行動を修
正して健康を享受できるようにされることをお奨めします。