医学誌「Annals of Internal Medicine」オンライン版に2013年4月2日に掲載された、ハーバード大学公衆衛生学部のDariush
Mozaffarian博士の研究で、「魚介類を沢山食べている高齢者は、食べない人に比べて寿命が長い」と報告しています。
この研究では、米国心血管健康調査の対象者で、調査開始時点で心血管疾患や脳卒中ではなかった健康な高齢者2690人を被験者とし、血液検査結果、身体運動機能のテスト結果、健康状態のデータ、生活状況調査、既往歴などの情報を1992年から2008年の16年間に亘って収集し、血液サンプル中のオメガ3不飽和脂肪酸の血中濃度と心疾患などの発症リスク、および死亡リスクとの関係を分析した。
心疾患などの発症リスクや死亡リスクに関与する社会経済状況や生活スタイル、他の健康要因などを除いて分析した結果、DHAは冠動脈疾患の死亡リスクを40%低下、DPAは脳卒中死亡リスク、EPAは心臓発作リスクの低下に大きな影響があることが判明し、魚に多く含まれるこの3種類のオメガ3不飽和脂肪酸の血中濃度が高い高齢者は、低い人に比べて死亡リスクがトータルで27%低下しており、平均2.2年長生きしていることも判明した。」
Mozaffarian博士は、「脂の乗った青魚を週に160グラム程度食べることで血中のDHA,
DPA ,EPA,等のオメガ3不飽和脂肪酸濃度が上昇し健康のリスクが低下する」と述べています。