不妊症で悩んでいらっしゃる日本人ご夫婦が近年急増しておりますが、実は不妊に関しては約40〜50%が男性に原因があるといわれています。そこで今回は、男性の精子の質を高める事に関する情報を提供します。
1.脂肪のとりすぎで精子の質が低下
医学誌「Human Reproduction」オンライン版に2012年3月13日に掲載された、Dartmouth-Hitchcock
Medical CenterのJill A. Attaman博士の研究で、「平均年齢36歳の99人を被験者として研究の結果、毎日の食事から摂取する総カロリー中脂肪分が37%以上、もしくは飽和脂肪が13%以上の男性は、脂肪をあまり摂取していない男性に比べて、精子数と濃度が40%低いことが判明。また逆に、不飽和脂肪酸のオメガ3脂肪酸を多く摂取していることが、精子の形態の良さに関与していることも判明した」と報告しています。そして、「不妊を避けるためには、脂肪は少なく、オメガ3脂肪酸を多く含む食生活が望ましい」とAttaman博士は述べています。
2.健康的な食事が精子の量と質を高める
医学誌「Fertility Sterility」2011年9月号に掲載された、ハーバード大学のAudrey
Gaskins研究員と、Jorge Chavarro 博士の2件の研究で、「穀類、果物、野菜を多く食べ、トランス脂肪酸を避ける食生活が、精液に含まれる精子の数や運動性を高める」と報告されています。
3.クルミで精子の質が改善
医学誌「Biology of Reproduction」オンライン版に2012年8月15日に掲載された、カリフォルニア大学ロサンゼルス校のWendie
Robbins博士の研究で、「クルミを食べることで精子の質が改善される」と報告されています。
この研究では、21歳から35歳の119人を被験者とし、普段の食事に加えて毎日75gのクルミを食べるクルミ群と、比較群の2群に分けて12週間の調査実験を実施した結果、毎日クルミを食べていたクルミ群の精子は実験開始前に比べ元気で、良く動き、形も良くなるなど質的に改善していることが判明。 また精査した結果、染色体異常も少なくなり、ほとんど見られなくなっていた。 一方、比較群の精子には変化が見られなかった。Robbins博士は、「クルミを食べると精子の質が高まることは明らかになった」と述べています。
4.テレビの見過ぎで精子減少リスク
医学誌「British Journal of Sports Medicine」2013年1月号に掲載された、ハーバード大学のJorge
Chavarro公衆衛生学部助教授の研究で、「週に20時間以上テレビを観る男性は、テレビをほとんど観ない男性に比べ、精子数が44%も少ないことが判明。また、週に15時間以上運動している男性は精子数が73%多いことも判明した」と報告しています。
今回紹介した4項5つの研究の結果から、男性も健康的な食事を摂り、適度に運動して心身共に健康であることが健康な精子を沢山つくる上で重要であることが判明しました。また、クルミが良いことも判りました。
神経的に精巣の機能を高めておくためにも、カイロプラクティックを受けて、身体機能を整えておくことも健康管理には有益です。参考にして下さい。