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先月号に続き、アメリカの公式祝日についてお話していきましょう。知っているようで知らなかった内容もあるかもしれませんね。(日にちは2020年度)
●9月7日(月)
Labor Day, 労働感謝の日
始業式がはじまるのがこの日のあと、という学校の多いレイバー・デー。1872年に、ピーター・マクガイア氏と10万人以上の労働者達が長時間に及び参加したストライキ、これによって後々、労働時間と安定した雇用保障を手に入ることができたのです。この貢献を称えるため、労働者達の権利を守り、よりよい社会生活を求めるため、1882年9月5日にパレードを行いました。秋のはじまりを告げる日として、また商業施設の”Back
to School Sale”の時期としても有名。
●10月12日(月)
Columbus Day
(Indigenous Peoples Day)
先住民の日
「イタリア系探検家クリストファー・コロンブスがアメリカ大陸を発見した日」とされていますが、実はこの理由に関しては、「そんな白人的目線な記念日の名前はあかん!もともとネイティブ・アメリカン達が住んでいたのだから、アメリカ大陸は発見済み」と。もともと、イタリア系アメリカ人達が同郷のコロンブスの功績をたたえるために始まった祝日、現在は10月の第2月曜日に制定されていますが、なかなか議論の絶えない日でもあります。
●11月11日(水)
Veterans Day, 復員軍人の日
第一次世界大戦集結の鍵となった休戦調停が調印されたのが、1918年11月11日。という事でこの日が「休戦記念日」となり、その後「復員軍人の日」となりましたが、メモリアル・デーとの大きな違いは、「今でも存命中の退役軍人を称える日」という部分。ベテランズ・デーも、大統領はアーリントン国立墓地に出向き花輪を供えますが、世界大戦終結を意味するということで、イギリスやドイツでも「リメンバランス・デー」として定められており、ポピーの花(戦没者の象徴)を胸元に飾るしきたりとなっています。
●11月26日(木)
Thanksgiving Day, 感謝祭
ターキーに、パイに、マッシュドポテト。11月の第4木曜日にお祝いされるこの日は、イギリスからアメリカ大陸にやってきたピューリタン達が、初めての収穫を感謝し、ネイティブ・アメリカン達を呼んで一緒にお祝いしたのが始まり。宗教色のない、シンプルに「家族で一緒においしいごはんを食べ、フットボールをみて、次の日は、ブラックフライデーのお買い物!」と楽しめる感謝祭、七面鳥さんには悲しい日になりまして、毎年約4500万羽の仲間が食べられてしまっているそう…。
●12月25日(金)
Christmas Day, クリスマス
最後に、クリスマス。もちろんキリスト教では「イエス様が生まれた日」という意味あいのお祝いになりますが、クリスチャンでなくても、年末のイベントフルな時期として、パーティーがあったり、家族で「くるみ割り人形」を見に行ったり、プレゼントを交換しあったり、家をライトで飾ったり、、、とフェスティブです。モールなどで毎年、サンタクロースと写真を撮る方もいるそうで、子どもたちの成長ぶりの様子を確認するにはうってつけの恒例行事なのでしょう。
いかがだったでしょうか? 10日間しかない米国でのオフィシャルな祝日。これらはすべて、Federal
Holidaysと呼ばれるもので、連邦政府が法律で定めているもの。アメリカで生活をしていると、もう一つState
Holidaysというものもあり、こちらは各州で決められているため、他州から出張などで訪れて「あら、おやすみ!」なんていうびっくりもあったり。その他、国でも州でも定められていはいないけれど、国中がお祭りモードになるのがイースター(復活祭)。キリスト教圏でのお祭りとはいえ、ショッピングモールやレストランなどは、お休みする所が多いようですね。
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