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11月になりまして、あら!もう今年ももう終わりじゃない、大変大変!と1人でバタバタしはじめております。日本でしたら”そろそろ年賀状をどうするか”なんて考えはじめるんですけど、私的には”今年は感謝祭のディナー、何人のテーブルセッティング?””ターキーは何パウンド?”という感じの質問でいっぱいの、バタバタ感覚となります。毎年の事なんですが、やっぱり何パウンドもするターキーを一羽丸ごとお料理する(+様々なサイドディッシュ達)のって、か弱い日本人妻には大仕事な訳です(うそです)。
「感謝祭は、アメリカのごちゃごちゃになった宗教や文化に関係なく、みんなで美味しいものを食べて、お腹いっぱいになって、フットボールを観る、という、最高のホリデー!」という我が旦那さん。このフットボール観戦があるから、重いターキーをオーブンから出して、ベイスティング(肉汁をお肉にかける)する時にも手伝ってくれないんです。。。マッシュドポテト用のジャガイモの皮むきも私一人なんです。。。(あ、愚痴りはじめてしまったわ、イケナイ、イケナイ。感謝の心が足りてないわ) ところで、クリスマスやハヌカなどに食卓にあがるメニューは宗教色バリバリか、あるいは、それぞれのご家族のルーツに沿ったディッシュだと思いますが、サンクスギビングでのメニューは基本的に「ターキー」「マッシュドポテト」「野菜」「デザートのパイ」、という、定番メニューなのではないでしょうか?このメニューを語るには、そもそも”なぜ感謝祭がはじまったのか”という歴史的なお話に基づくようです。
1621年の事、イギリスから新境地を求めて移住してきた清教徒達、ピルグリムと呼ばれた人達が、アメリカで初めての収穫祭をする事ができたそうです。彼らはその前年1620年の9月、メイフラワー号に乗り、苦悩の2ヶ月間の航海の後アメリカに到着したのですが、その冬は食べ物も少なく、たくさんの仲間をなくしていったそうです。さて、翌年は地元のネイティブ・アメリカン達のおかげで、未開地を畑として耕し、たくさんの収穫物を得る事ができました。そして、これから訪れるであろう寒い冬も、この収穫物によって安泰が見込まれたわけです。という訳で、この用な状況を神様へ感謝すべく収穫祭を企画したピルグリム達は、このお祭りに、新土地での様々なノウハウを授けてくれたネイティブ・アメリカンの皆さんも招待し、盛大に御祝いをしたという訳です。
その時に大きなテーブルに列んだメニューが、ロースト・ターキーや、また収穫された野菜の各種だったそう。現在の感謝祭のメニューにも根菜類が多いのは、そのせいなのでしょうね。ちなみに当時の感謝祭では、白人達もネイティブ・アメリカン達も一緒のテーブルで食事をし、唄って踊って、という楽しい3日間を過ごしたそうです。フットボールやショッピング、よりもずっと意味がありますねぇ。とある統計では、毎年感謝祭の度に米国内だけで2億5千羽の七面鳥さんが育てられている(そして人間のお腹に入る。。。)のだとか。すごい数ですが、ほんっと、ごめんなさいね、ターキーさん。そういえばこの時期、毎年恒例の『恩赦の儀式』がホワイトハウスで行われます。七面鳥を相手に、大統領が”刑の執行”を中止する、というセレモニー。つまり、この場に選ばれたエリートのターキーさんは(2013年度は2羽”ポップコーン”ちゃんと”キャラメル”ちゃん。ミネソタ育ち)、オーブンで焼かれる事を免れ、ジョージ・ワシントン初代大統領の土地であったマウント・バーノンの農地でしばらくの間のんびりと”休暇”を過ごす事ができる、という、なかなかアメリカらしいジョークたっぷりの行事。
さて現在では経済効果とも大きな関わりのある感謝祭、この『11月第4週木曜日』に定められたのは、リンカーン大統領の時代からだったそうです。実はこれ、アメリカの「ホリデーショッピングを早めに盛り上げる」効果がありまして、そういえば感謝祭の次の日はあのBlack
Fridayですよね。そう、お店が朝4時だの5時だのから開店し、個数限定のセール品が棚に列ぶので、前から狙っていたものを安く購入しよう!クリスマスプレゼントも割引値段で!というみなさんが、夜中から列ぶ列ぶ。。。いつもその様子がニュースで放映されたり、本当に「寒そうですねぇ、大変ですねぇ」という気持になります。筆者は一度もこのBlack
Friday Saleに行った事はないのですが、実際毎年恒例の行事にされている人も多く、ほんと「お疲れさま」です。だいたい、皆様ががんばってお買い物されている時、私はのんびりと「2日目のターキー」をサンドイッチにして楽しんでおります。生クリームをたっぷりのせたパンプキンパイをデザートに。うっふっふ。
最後に、我が家での感謝祭メニューの「シークレット」を紹介させていただきます。感謝祭クッキングも20年に突入しましたホクホクが、胸はってシェアする”秘密”でございます。
●ターキーのお腹にはスタッフィングを入れず、別にキャセロールディッシュなどに入れて焼く。
お腹には、たくさんのレモンを入れてローストすると、ジューシーなお肉になる。
●スタッフィングに「リコタチーズ」と「グラウンド・ソーセージ」を入れるとグッド。ソーセージは先に調理して火を通しておく。
●また、スタッフフィングには、2種類のパンを入れると、お口の中の舌触りがよくなる(1つは細かいパン粉のようなもの。もう1つは、大きなキューブの物)。
●グレービーは市販の「粉を溶かす」パッケージの物でもいいけれど、隠し味として「お醤油」を入れると美味しくなる。
●クランベリーソースは缶のままでもいいけれど、これにブラウンシュガーとオレンジジュースを混ぜると、さらに濃厚な味に。
●「コーンマフィンの素」に缶のトウモロコシ、サワークリーム、卵、を混ぜて焼くと、子供にも人気の「コーンキャセロール」が出来上がり!
●パイ、は1種類ではなく2種類以上がMUST!!(これは息子からの要請)
●ターキーの調理で分らない事があったら『ターキー・ホットライン』へ電話 <1-800-BUTTERBALL>
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