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バレンタインデー用チョコレートが店頭からなくなったと思えば、パステルカラーの卵やらひよこのお菓子が並んでいます。今年もイースターがやって来るんですね。2008年のイースターは3月23日、この日曜日にはクリスチャンの人達を中心に、ちょっと春っぽいドレスや帽子でおめかししてファミリーブランチをしたり、教会へ向かったり、、、そうそう、子供達の楽しみはやはりエッグハントでしょうか?宗教的なイベント、としてだけではなく、長かった冬が終わり待ちに待った春の訪れをお祝いする意味があるようです。
アメリカでは、クリスマスや感謝祭に同様、親戚や家族が集まる一大イベント、「復活祭」と呼ばれる由来は?というと、十字架にかけられたイエス・キリストが3日目に蘇り「復活した」という意味から。その年によって日にちが変わり、西方教会カレンダーによると今年は3月23日、東方教会カレンダーによると4月28日になります。ちなみに、イースター前の40日間(日曜を除く)は「レント」と呼ばれ、この期間にはキリスト教の教えに基づき、何かを我慢したりする信者も多いとか。例えば「40日間はチョコレートを食べない(でも、バレンタインデーがあるのよねぇ)」とか「毎朝の卵料理を我慢する」など、「キリストの受難」を自らの修行のように体感するのが目的だそうです。
さらに、このレント期間の始まる前日が特別な意味を持つ、という文化もあります。たとえば、クリスチャンの人達はAsh
Wednesdayの礼拝で集まり、おでこに灰をつかって「十字」をかきます。「あれ?なんか顔の上汚れてる?」人達を電車の中で見たりしませんでしたか?また、レント当日から絶食などを行う歴史があった地方では、前日の夜に「謝肉祭(カーニバル)」が行われます。ブラジルのリオのカーニバル、ニューオリンズのマルディグラ(Fat
Tuesday)などは有名ですね。この時ばかりは、思いっきり歌って踊って、食べて飲んで(毎年いろんな”ワイルドな”状況が放映されたりしますね。飲み過ぎにはご注意を)、翌朝から始まる苦難を乗り切ろう!という訳です。そういった意味からも、「我慢の40日」を終える事ができた人達にとって、イースターは余計に喜ばしい日になるのでしょうね。
復活祭と言えば「イースターエッグ」に「イースターバニー」。なぜエッグ?なぜバニー?これにはいくつかの説がありますが、一番強力なのが、昔から卵もうさぎも”Fertility”のシンボルとして扱われてきた、という話。復活、繁栄、豊穣、などが意味のイースターには、ピーピー鳴きながら殻を破って出てくるふわふわのひよこや、たくさんの子供を産む(そして安産が型)うさぎちゃんがマスコットに使われるようになったとか。例えばイースターエッグハントの時に「私が卵を隠したのよぉ〜」と言わんばかりに、ちょっと頭でっかちなかぶりものウサギがうろうろと走り出したり、クリスマスのサンタさんごとく、ショッピングッモールでイースターバニーと写真をとったりしていますよね。
そうそう、この時期流行るお菓子と言えば、Peepsという名のマシュマロひよこちゃん&うさぎちゃん。なんというか、感触的にも味的にも「???」という感じなんですが、これがイースター名物のようです。カリフォルニア州サクラメントでは、毎年「Peep
Off Contest」も開催、30分で102個を食べて優勝した人がいたそう。ちなみに、独立記念日の恒例イベントの『ホットドック大食い大会』では、日本人の小林さんが大活躍していましたが、残念ながら去年は破れてしまいましたね。小林さん、マシュマロに主旨変更いかがでしょうか?そういえばホクも、大学時代は、このピープちゃんを電子レンジに入れて爆発させたりして遊んだなぁ、、、良い子は真似しないようにーいや、真似してもいいですが、後片付けが大変ですよ。
晴れてイースターを迎える前日、前々日のイベントもクリスチャンにとっては大事な意味を持っているようです。例えば、復活祭直前の木曜日はMaunday
Thursday、日本語では「洗足木曜日」「聖木曜日」などと知られていますが、絵画ミュージアムや図画の教科書で見た事がある「最後の晩餐」の絵、あちらはこのマウンデー・サースデーだったと言われています。この日は洗足式を行う伝統があり、自分が近々十字にかけられると知っていたイエス・キリストが弟子達と記念の食事をした、という言い伝えがあるのです。そして次の日金曜日は「グッッドフライデー」。この日が実際にキリストが十字架に架けられた日、そんなわけで礼拝は暗ーく、厳かな雰囲気の中行われる事が多いようです。カトリック信者の中ではこの日に簡単な断食を行う人もいるとか。それにしてもなぜ「グッド」な金曜日なのでしょうか?あえて「good」と言って表現する、このへんに何か深い意味がありそうな、、、
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