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時々どうしても欲しくなる物がありますーアメリカ、メインランド各地では手に入れにくい不思議なパワー、『アロハ・スピリット』です。今月と来月はハワイ島で心身ともにリフレッシュしてきたホクが、癒し効果抜群、アロハ・スピリット抜群のハワイ島スポットの数々をご紹介させていただきます。ハワイ列島で一番の広さを誇るビッグ・アイランド、今現在もキラウエア火山の噴火は続き、毎日少しずつ島の形成を変えている、まさに”生きている”島。まるで新しい命が生まれるように、まるで子宮の中で赤ちゃんが育って行くように、”生”への息吹が感じられるパワフルな場所です。最近、日本でもテレビ番組”オーラの泉”で有名な江原浩之さんなどによって”スピリチュアル・ヒーリング”という言葉を耳にするようになってきたようですが、ホクがこよなく愛するハワイ島にはそのようなヒーリングパワーがたっぷりと存在しているような気がします。自然のパワー、歴史のパワーが強く存在する所に自分を置く事によって、現代人の疲れた心と身体を癒す事ができるのかもしれません。
フラを踊るホクにとって、ハワイの歴史や神話を理解する事は踊りのステップを覚える以上に大切な勉強です。フラを踊る前と後には、必ずチャントと呼ばれるハワイ語でのお祈りをし、ハワイの神様ペレやヒイアカに感謝をささげます。チャントの中にはハワイの文化や思想がたっぷりと入っていて、男女の愛情、家族の絆、地球上の生き物への感謝などなど、とにかく学ぶものが多いのです。そしてレイをかけ(レイってかなり神聖なものなのですよ〜。ホノルル空港で添乗員さんからもらうもの、マイ・タイを飲む時に一緒につけるもの、だけではありません)、「この踊りはOOOに捧げます(曲の種類や内容によって異なる)」と唱えます。この儀式は古代のハワイから伝えられており、その意味や振りを伝授する指導にあたる師匠達をクム・フラと呼びます。クムになるには、何年もの勉強と、ある種ハワイの神々から与えられたカリスマ性が必要だと言われています。
さっそくハワイ島おもしろスポットを散策して行きましょう。島内一番の繁華街コナから南に少し行った所に、Pu'uhonua
O Honaunau という場所があります。くねくね道を海に向かって下った先の国立公園、この土地は「避難の聖地」と理解されています。その昔ハワイ社会で行われていた「カプ制度(戒律制度)」に反した者達は、死刑を受ける事になりましたが、このプウホヌア・オ・ホナウナウに逃避してくる事によってその刑から逃れ、カフナ(ハワイの古代宗教で強い影響力を持っていた僧侶達)によって清めてもらえば再度社会復帰ができる、と言われていました。この「聖域」には、他にもハワイ王朝のアリイ(貴族)が住む地区があったり、神殿があったり、ティキの神様像がたくさん見られたり(ディズニーランドのティキルームが思い浮かばれます)なんとも厳かな雰囲気。公園内では古典フラ(フラ・カヒコ)のパフォーマンスが行われ、古代ハワイアンのクラフトを体験コーナーなどもあり、お子様から大人までフィールド・トリップとしては特におすすめの場所。近くには息を飲むほどたくさんの魚やウミガメ(ホヌ)に出会えるスノーケリングポイントもあります。ちなみにこのホヌちゃん達、ハワイでは守り神として存在しハワイアンや観光客みなに愛されています。キラウエア火山近くのブラックサンド・ビーチに行くと、気持ち良さそうに日光浴しているホヌちゃんに巡り会えますが、このウミガメ達は街の子供達の安全を守るためにビーチにやってきているとか。そういえば、ホヌを見ているとなんだか心が和むし、平和で安全な海での一日を約束されているような気がしてきます。これもある意味、スピリチュアルな体験。
ヘイアウとはハワイ語で「神殿」の意味。ハワイ人は何か奉り事の度に神殿を使って祈りをささげ、時には生け贄も行っていたと言われています。ハワイ島にも数々のヘイアウが点在、中でもPu'ukohola
Heiauはその建物自体の大きさと、カメハメハ大王がこの神殿を作るきっかけになった野望の大きさとで有名。たくさんの石で作られた100フィートX224フィートにもなるこの神殿は、その昔カメハメハ大王が「ハワイ全域を統治したいのなら、カバイハエ湾を見下ろすこの土地にヘイアウを作らなければならない」とカフナ達に言われたのがきっかけ。実際、宿敵であったケオウアを打ちのめしたのもこの場所、それによって全島を支配するすることになったという、カメハメハにとってはめでたい話。殺されたケオウアの体はすぐさま戦争の神「クウ」に捧げられたそうで、今でもこの戦いに関与した者の子孫達は、プウコホラ神殿に祈りをささげにやって来ると言われています。海の中には鮫の神様を祭ったHale
o Kapuni と呼ばれるヘイアウがあるらしく、昔は人の死骸を供物として捧げていたそう。そのせいか、今でもたくさんの鮫がやってくる場所として知られています。
他にもコナのカメハメハ・リゾート近くにあるAhu'ena Heiauは、「亀の目」と言われる地に建つハレ(ハワイ語で”家”)、カメハメハ大王がのんびり魚つりをしながら余生7年を過ごした場所と言われています。たくさんの戦いと陰謀に囲まれていた人生とは大違い、「Enjoy
quietly what I have made right」と言って亡くなっていったそう。ちなみに彼の死を悲しんだハワイ人達の多くが前歯を折ったり(そういう習慣があったそうです、痛っ!)、命日を入れ墨にして喪に服したとか。彼の死後、カプ(タブー)制度が廃止され、そのひとつであった「女性と男性が一緒に食するべからず」という掟が最初に破られたのがこのヘイアウ。カメハメハの息子リホリホ王子とカアフマヌ女王、そしてケオプラニ女王が共に食事を楽しんだ、と言われています。ところでカメハメハ大王のお墓はどこに?これは今でもミステリー、誰も知らないのです。どこかのラバチューブ(溶岩でできた洞窟)の中に隠されているらしいのですが、、、
こういった神殿を訪れる時、ホクがいつも注意しているのが「ヘイアウに入る心の準備ができているか」という事。誰かの家を訪問するとき、例えば身なりをきれいにしたり、感謝の心をもったり、お土産を持参したり、そういう「準備」をしますよね。そのような準備された気持ちを、ハワイの神殿へ一歩踏み込むときにも持って行きたい、と心がけています。すると、自然と背筋が伸び、まぶたが軽くなり、体のあちこちに躍動するような、新鮮な?が流れている事を確認できるような、そんな不思議な気持ちになります。そして神殿などの遺跡から感じ取る事のできる古代ハワイアンの祈りや知識、それらに包まれるような愛情を一気に受け止められるようになるのです。まさにスピリチュアル&ミラクル、ハワイのマナ(パワー)がホクを一段と元気にしてくれる体験です。
他にもたくさんの見所があるハワイ島、次回のホクホクでもさらに興味深いスポットを紹介していきます。
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