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寒い季節になると食べたくなるのが、あったか〜いスープの各種。アメリカ的なものならビーフシチューにメキシカンチリ、日本代表ならおでんや豚汁のたぐいでしょうか?「おいしいんだけどねぇ、食べたいんだけどねぇ、煮込んでる時間がないんだよねぇ」と言うホクの我がままを一気に解決してくれる、魔法のような商品があるのをご存知ですか? それが今回のトピック、スロークッカーです。1970年台にアメリカの主婦達の人気商品となったこの電化製品、2005年の今リバイバル到来! とばかり、その人気はまた高まりつつあるよう。
アメリカの一般家庭には台所に必ず1台あるだろうスロークッカー。またの名をクロックポットとも言います。構造はいたって簡単、2重になっている外側には電熱が、内側にはその熱を使ってお料理をするための鍋が入っている、というわけ。スイッチはシンプルに「Off
- Low - High」だけのものが多く、操作もシンプルそのもの。値段もほんの30ドル〜40ドルくらいのものがほとんどで、とてもリーズナブルなキッチン用品のひとつ。もちろん、タイマーがついたり、お鍋が大きかったりするとお高くもなりますが、まぁ家庭で普通に利用するためのスロークッカーならば、シンプルなのが一番でしょう。
何がすばらしいってこのクロックポット、「材料を入れて、あとはサヨ〜ナラァ〜」で良いのですよ。たとえば今晩のメニューはビーフシチューとしましょう。朝のうちにお肉に焼き色をつけて、それをスロークッカー鍋にボトン。お野菜類も大きめに切って全部まとめてボトン。スパイスを入れてクッカーの電源をオン。そして夕ご飯直前まで無視。これでじ〜っくり、ゆ〜っくり煮込んでくれるというわけ。低熱なので吹きこぼれもないし、油の量も少なめでいいし、お肉なんて安くて見た目固いものでも長時間かけて調理することよって、コクのある柔らかーい仕上がりになるのです。お口の中でとろけるお肉・・・ん〜、すんばらしいじゃあ、あ〜りませんか!
アメリカンなお料理だけではなく、もともと手間と時間のかかることで知られている日本料理の各種だって、クロックポットの手にかかればいとも簡単にできあがっちゃったりします。例えば黒豆。お正月頃になると食べたくなるお豆料理のひとつ。ただし、固く乾燥したお豆をふかふかに、そしてきれいな光沢をつけて仕上げるのは至難のわざ。さびた釘を入れるだの「おばあちゃんの知恵袋」を利用してみるのもいいですが、ここはスロークッカーを使ってみましょ。一晩水につけた黒豆をお砂糖とみりんを入れて朝からゆっくり調理。おせちに入れても恥ずかしくないおいしい黒豆のできあがり! そのほか、おでんをあたためるのにも最適だし、筑前煮などの煮物類もそれはそれは上手にできあがります。
こんなに便利なクロックポットですが、使用上の注意事項がいくつか。例えば野菜を調理する場合は、どの大きさに切るかによって「成功」「失敗」に大きくわかれます。例えばセロリやタマネギなどを小さく切りすぎると、調理中にとろんとろんに溶けてしまい、跡形もなくなる場合があります。逆にジャガイモやにんじんなどの根菜は大きすぎると熱が通りにくくなり固いままの仕上がりに。それから、クッカーがオンになってしばらくしてから興味津々でふたを開けたくなる、それはノーノーです。せっかく今まで貯めておいた熱が一気に逃げてしまい、約30分から1時間ほど調理時間を延ばしてしまう計算になるらしいので。
本屋やスーパーマーケットのレシピブック欄にも「スロークッカー料理」の本はたくさん出ています。これからのお料理にぜひ活躍させてくださいな。最後にホクファミリーがこよなく愛す「とてもアメリカンなスパゲティ・ソース」をご紹介しましょう。
- シチュー用牛肉 1パウンド
- マッシュルーム スライスして1パウンド
- リプトン、オニオンスープミックスの素 1袋
- クリーム・オブ・マッシュルーム・スープの缶 2つ
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赤ワイン お好みで少々
上記をすべてスロークッカーに入れ、Low Heatでスイッチオン。7〜8時間ほどクック。食べる30分前に冷凍のグリーンピースを入れ、塩こしょうで味を整えてできあがり。スパゲティやクスクス、ポレンタのソースとして最高! |
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