アメリカ人はとにかくジョーク好き。公の場でも、’普通だったら冗談は言わないでしょ?’的なシチュエーションでも(例えばお葬式のスピーチなどでさえ)思いっきり面白い&つまらないジョークを言って会場を沸かせます。この感覚、真面目が一番!真剣さを表現!ふざけた態度はもってのほか!と思ってしまったりする日本の方にはちょっと不可解かつ不自然にさえ見えてきてしまうかもしれません。が、しかし、このアメリカという国の凄い所は、このようなおふざけ的な態度を醸し出せる人ほど、ビジネスで成功する知識人としてあがめられたりするのです。斜に構えたような、世の中をシニカルに表現するような、そんなジョークの数々が、一般社会やマスコミで「大人の健全なエンターテイメント」としてもてはやされているようなんですね。
しかしながら、このような「高度なジョーク」を創りだすにはそれなりに「脳みそ」が必要なわけでして。必然的にそのような方々は世界を動かす「政治の世界」にも感心を持っている方が多いようです。今年2012年度は、まさに”アメリカを動かす”大統領を決める4年に一度の米国総選挙の年。毎回、メロドラマ並みの”中傷合戦”が開催され、不倫騒動だの献金騒動だの、とにかく「国を代表する立派な大統領」を決めるためにはさまざまなうわさ話や裏話が出てくるわけです。そんな”すったもんだ”を上手に組み込んでショーにしてしまったのが『The
Daily Show with John Stewart』です。キャスター役のジョン・スチュワート氏が政治関係のニュース内容をたっぷりの皮肉と風刺を加えながら放映する、政治風刺ニュース番組。少々冷笑的な見方をする若者オーディエンスに圧倒的な人気を誇るこのショーを見ていると、アメリカ人の政治観、ユーモア感、などを通して、米国政治風刺文化を勉強する事ができますよ。
という訳で、今回のヨンダでは、「誰が言ったか知らないが、ユーモアたっぷりの政治風刺を読んでみよう!」という事で、ちょっと大人な&シニカルなジョークをいくつかご紹介します。
"Politicians
and diapers have one thing in common.
They should both be changed regularly,
and for the same reason." |
『政治家とおむつには共通点がある。両方ともある程度時間が経ったら取り替えをしなければいけない。なぜか?まったく同じ理由(臭くなる)で。』 |
"People
are taking the comedians seriously and
the politicians as a joke." |
『人々はコメディアン達を真剣に選んでいるが、政治家達の事をコメディアン達だと思っている。』 |
"The
American political system is like fast
food - mushy, insipid, made out of disgusting
parts of things and everybody wants
some." |
『アメリカの政治はまるでファーストフード・レストランの食べ物と同じだー安っぽく、風味がなく、見たくもない部位の肉でできている、、、しかしながら、みんなに愛される食べ物なんだ。』 |
"Why
do Americans choose from just two people
to run for president and 50 for Miss
America?" |
『どうしてアメリカ人は”ミス・アメリカ”を選ぶ時は50人の中から選りすぐるのに、大統領となると、たった二人の中から選ばなくちゃいけないんだ?』 |
"The
Republicans are the party of bad ideas.
The Democrats are the party of no ideas.
Which one would you choose? I don't
know. " |
『共和党は、悪い政治案ばかりの党。民主党は、政治案がまったく存在しない党。どっちを選ぶかって?わからないなぁ。』 |
"In
Mexico, an air conditioner is called
a 'politician,' because it makes a lot
of noise but doesn't work very well." |
『メキシコでは、エアコンの事を’ポリティシャン’と呼ぶらしい。なぜか?エアコンは音ばっかり大きくて、実際は何も役立ってないからだ。』 |
"If
you want a friend in Washington DC,
get a dog. " |
『もしワシントンDCで本当の友情を育みたいのなら、、、犬を飼うしかないだろう。』 |
“Too
bad all the people who know how to run
the country are busy driving taxicabs
and cutting hair.” |
『悲しい事だ。この国をきちんと統括していく本当の能力がある人達は、タクシーの運転中か、散髪屋で髪の毛を切っているのだから。』 |
"The
best reason I can think of for not running
for president of the United States is
that you have to shave twice a day." |
『アメリカの大統領になりたくない理由、その一番の理由は、1日に2回髭を剃らなきゃいけなくなる、そのくらいだな。』
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