3月生まれの有名人の中に、Dr.
Seussと呼ばれている人がいます。ドクター?お医者さん?いえいえ、彼は文学博士号をとったマッサチューセッツ生まれの作家、本名はTheodor
Seuss Geiselと言います。彼の文学は大人用に社会を風刺した内容から、子供用のおとぎ話のような物まで様々です。特に、彼の児童文学のレベルの高さは有名で、アメリカの学校の教科書として使われるほど。図書館には必ずといっていいほど彼の作品が並べられていますし、たくさんの「大人達」が、昔よく読んだ彼の本の一説を覚えていて唱えたり、懐かしがったり。とにかくこのドクター・スースの本は、アメリカで育った子供なら必ずといっていいほど目を通した事がある文学なのです。最近では、日本でもオンラインなどで簡単に入荷できるようになった英語の本の数々、スース博士の本を使って英語を教えている英語学校もあるそうです。
なぜそんなに人気なのか?まず、ある意味”奇想天外”な内容で普通の社会では納得の行かないような内容、でも子供の心を持った人なら、おもしろおかしく、そして同時に心が暖まるようなストーリー、なのです。そして、全てが詩、ポエムのようになっていて、音韻がキレイにそろっているため読みやすく、またリズム感があり、また英語自体が非常にシンプルで分かりやすい単語ばかりが厳選されています。さらに、挿絵のユニークさもポイントアウトしましょう。一目みてすぐ「あ、Dr.
Seussだ!」とわかるような独特な絵の技法、カラフルな色合いに、何度見ても飽きがこない、それでいてある意味おおざっぱであるような挿絵の数々。
そうそう、『ハッとしてキャット(原題:The Cat In The Hat)』
はコメディアン、マイク・マイヤーズが主演して映画になりましたね。赤と白のとんがり帽子をかぶった、あの奇妙な猫の話。ジム・キャリーが全身緑色になって登場していたのが『グリンチ
(原題:Dr. Suess' How The Grinch Stole Christmas』、皆で楽しむはずのクリスマスなのに、一人だけ不機嫌なグリンチのお話も人物を使った映画になりました。これら以外にも、"Green
Eggs & Ham", "One Fish Two
Fish Red Fish Blue Fish", "Horton
Hears a Who!"などが有名。夜眠る前にベッドでお父さんやお母さんに読んでもらった記憶とともに、アメリカ人の心にいつまでも残っている文学の1つなのかもしれません。
というわけで、今回の「ヨンダ」では、そんな素敵な児童文学を造り上げたドクター・スース氏の言葉をご紹介してみましょう。なんだか楽しくなるような、子供心に戻れるような、とっても気持ちの良い言葉がつながります。
"A
person is a person, no matter how small." |
「どんなに小さくったって、人は人なんだ。」 |
"You
know you are in love when you can't
fall asleep because reality is finally
better than your dreams." |
「夢よりも現実の方が楽しくなった時、それは恋をしている時だよ。」 |
"You
are you - now, isn't that pleasant?" |
「君は君なんだーね、気持ちいいでしょ?」 |
"I
like nonsense. It wakes up the brain
cells." |
「馬鹿げた事が好きなんだ。脳細胞を刺激するからね。」 |
"Don't
cry because it's over - smile because
it happened." |
「終わっちゃったからって泣かなくていいよ。素敵な時間が起きたって事に笑顔にならなくちゃ。」 |
"The
more that you read, the more things
you'll know. The more that you learn,
the more places you'll go."
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「読書をすればするほど、いろんな事を知る。いろんな事を知ると、いろんな場所を訪れる事になる。」
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"You
have brains in your head. You have
feet in your shoes. You can steer
yourself ANY direction you choose."
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「頭の中にちゃんと脳みそがある。靴の中にちゃんと足がある。だから行きたい場所にどこだって行けるんだよ!」
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"Sometimes
the questions are compacted, and the
answers are simple." |
「時に、質問は難しくても、その答えは簡単な時がある。」 |
"From
there to here, from here to there,
funny things are everywhere." |
「あっちからこっち、こっちからあっち、面白い事はどこにだってあるのさ。」 |
"Fantasy
is a necessary ingredient in living,
it's a way of looking at life through
the wrong end of a telescope." |
「ファンタジーは生きて行く中で大切な要素。望遠鏡の反対側から人生を見るような物さ。」 |
"Fun
is good." |
「楽しい事は良い事でしょ?」 |
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