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蕁麻疹(ジンマシン=Urticaria)-09/2005

蕁麻疹の特徴は、突然全身に起こり、痒みを伴う症状です。原因は様々ですが、不明の場合が多いです。

どんな病気?

蕁麻疹はアレルギー性と、非アレルギー性の2つがありますが、両方とも痒みを伴うことが多く、全身どこでも現れ、蚊に刺されたような盛り上がった湿疹が特徴 です。蕁麻疹が起こるときは血中にヒスタミンと言う物質が肥満細胞から多く分泌され、 このヒスタミンが血管を開き赤くし(紅斑)、一時的にむくんで盛り上がる(膨疹)症状を起こす作用をもっています。ヒスタミンなどの物質は神経にも影響し、かゆみも生じます。膨疹は数時間から長くても24時間以内に一度引き、また別の場所に現れるのが特徴です。5人に1人は、蕁麻疹を一度は経験します。

症状は?

蕁麻疹は、虫刺されのようにかゆく、赤い盛り上がりがつながって地図のように広がり、出ては消える事を繰り返すのが特徴です。一つの皮疹の持続は普通数時間から24時間以内で、こういった繰り返しが6週間以内で治まる場合は急性蕁麻疹、6週間以上続く場合は慢性蕁麻疹といいます。概していうと、急性蕁麻疹の場合はアレルギー性が多く、慢性じんま疹の場合は非アレルギー性が多いと言えます。蕁麻疹の場合、 よく内臓が悪いから出ると思い込んでいらっしゃる方がいますが、普通は関係ありません。ただし、1つの皮疹が24時間以上持続、高熱、紫斑、下痢、倦怠感、などの症状が伴う場合は別の病気を疑う必要があります。

■ 診断は?

蕁麻疹の診断は容易で、殆どの場合問診で症状を確認し、実際に蕁麻疹が出ている時には、診察で症状を見て診断がつきます。蕁麻疹の方で、症状が出ていない皮膚を強く擦ると、肥満細胞からヒスタミンが出やすくなる為、赤く盛り上がることが起こり、これも診断の一つとして、参考になります。 診断を下すのは簡単ですが、実際原因を突き止めるのはなかなか困難な事が多いです。

アレルギー性の蕁麻疹が疑われる場合は、原因物質の検索を行うことが大切です。薬、食べ物、細菌感染など様々なものが関係する可能性があります。原因を突き止める上では、経過を詳細に検討することが最も重要です。食べ物については血液検査で特異的なIgE抗体を調べることが参考になります。

慢性蕁麻疹の多くは、非アレルギー性と考えられますが、この場合は特定の物質に対する反応というよりも、肥満細胞がいろいろな刺激に対して不安定になったとしかいえないことが多くあります。慢性じんま疹を 起こす刺激の中には、日常口にする食品添加物の影響なども考える必要があります。

治療法は?

まず、原因が分かればそれを除去する事が第一です。よくある原因としては、薬、虫刺され、蜂、気温(熱性、寒冷蕁麻疹の場合)直射日光、皮膚の圧迫、運動、興奮、暑いシャワー等です。その他には動物、魚介類、化粧品、なども考えられます。

抗アレルギー薬(ないし抗ヒスタミン薬)内服が治療の基本になります。抗アレルギー薬とは、肥満細胞を安定してヒスタミンを出しにくくし、出てきたヒスタミンが血管に作用しないようにブロックする薬です。市販で売られている物は多くのタイプが眠くなりますが、処方薬は眠気も少なく副作用は 比較的少ないです。急性じんま疹の場合は、抗アレルギー薬で症状をとり、さらに原因を探って原因物質が再び体内に入らないようにすることが重要です。急性蕁麻疹の場合は数日間から6週間以内で完治します。6週間過ぎても治らない場合は、慢性化してしまったので、出たり引いたりの繰り返しが何年間も続くことになるでしょう。慢性じんま疹の場合は、特定の原因物質の関与というよりも、肥満細胞の非特異的な不安定さが問題になるので、しばらくの間、抗アレルギー薬の内服を続けて細胞を安定させる治療を行います。

注意する事は?

一番大切なことは、蕁麻疹の原因がはっきりしている場合は、原因となる物を極力避けることです。繰り返し、起こるとその時の体調などにも影響する事がありますが、症状が強くなり、ショック状態に悪化することも考えられます。 また、血管を開く働きのあるお酒や香辛料の強い刺激物は症状を悪化させるので控えたほうがよいでしょう。

 

病院名
Nihon Clinic(日本クリニック)
住所
2010 S. Arlington Heights Rd. Ste. 101 Arlington Heights 
電話
847-952-8910(代表) 
ファックス
847-952-0606 
ホームページ
www.nihonclinic.com
地図
 
     
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