読者Aさんからの質問: 20代半ばです。今付き合っている彼氏に対して、自分の思っている事をちゃんと伝えていないのではないか?と感じています。なんでかな?って自分を振り返ると、結構我慢している自分がいます。「自分さえ我慢すれば...」という考えが強いのかもしれません。それと同時に、相手に「なんで思っている事を理解しないのかな?」とイライラしたり、むしゃくしゃしている自分がいたりもするんです。どうしたの?って言われても何でもない!って返答するけれど、でも結局彼氏と空回りです。我慢は良くないですよね?
Aさん、投稿ありがとうございます。我慢は良くない?という事に対して、一言でいけません!とは言えないのですが、Aさんの様に「自分さえ我慢すれば」という、自分を犠牲にしてしまうほどの我慢はあまりヘルシーではありませんよね。誰のために我慢をしているのか?なぜ我慢をする必要があるのか?我慢をすることのメリット・デメリットは何か?という事を考える必要があるのかもしれません。
Aさんはなぜ自分さえ我慢すればと思うのでしょうか?もしかしたら、小さい時から、我慢をしなさい、自分の思っている事や感じている事は伏せて、人と接しなさい!と教わってきているかもしれません。日本人は自分の思っている事などをあえて見せない事が美徳ということがありますよね。相手に対しても、「言わなくてもわかるでしょ」「伝えなくても、自分がどう感じて思っているか把握するべき」などに繋がってしまうのでしょうね。
相手の為に我慢をしている!というのは、自分のエゴです。相手は我慢をして欲しいと頼んでいないのに、勝手に「相手の為に」我慢をしている事で、相手にイライラしたりむしゃくしゃしたりするのは自業自得とも言えます。もし、相手がAさんに対して我慢をしているとしたら、自分はどう思うかな?と考える事も大切ですよね。相手がずっと言いたい事や感じている事を何も言わずに一緒にいてくれているとしたら、それは本当の優しさなのでしょうか?
日本には、古くから「我慢が美徳」というコンセプトがありますが、二人あっての関係です。誰かが一方的に我慢する事で、本当に人間関係が上手くいくのでしょうか?我慢している人は、自分の気持ちや思いをぐっとこらえて、関係を保とうとするわけです。我慢してもらっている人は、相手が我慢していると言う事への認識がない事が多いです。もちろん、我慢しているほうはストレスが溜まります。相手は、それに気づいてすらいないかもしれません。
自分の思っている事を伝えるという作業は、相手に自分を理解して欲しいという事ですよね。伝えないで我慢するということは、相手に理解してもらわなくてもいいと投げやりになっていたり、自分を低い位置においているからだと思うのです。自分をリスペクトする上でも、自分の価値を高く持つことは必須です。人間関係は信頼から出来るものです。信頼は、相手を知る、自分を知ると言う事から成り立っているのです。
自分ばかりが我慢していると、気が付いたらどんどん自分というものがなくなっていくし、自分は一体なにを感じているのか、思っているのか?っていう事さえわからなくなってきてしまいます。でも、人には我慢が出来るキャパの量があります。我慢していればいる程、どこかで爆発してしまうかもしれません。我慢のしすぎは、いろんな意味でストレスとなって出てきてしまいます。
お互い、好きで一緒にいるのですから、自分の思っている事、感じている事を我慢せずに、上手に彼に伝えてあげる事が良いのではないでしょうか?自分の思っている事・感じている事を相手に理解してもらう為には、自己表現を上手にするテクニックを一つ紹介しましょう。主語を「私、自分」にして思っている事、感じている事をそのあとに繋げてあげる事で自己表現がうまくいきます。「私はxxxxでxxxxと感じているんだよ、思っているんだよ」など。
我慢せずに、自己表現を上手にすることで、ココロもすっきりするだけではなく、お互いへの信頼度が増し、二人の関係も今以上に近いものになるはずです。我慢しすぎになりそうなときは、「我慢するメリットはなに?」「なぜ我慢をする事が大事なのか?」「自分を犠牲にしているかな?」などと自分に問いかけて見る事で、クリアに物事が見えるのではないかなと思います。
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