みなさん、夏を満喫していますか? 夏が大好きな私、毎日沢山の日焼け止めを塗っても黒く焼けてしまい、あ〜しわ・しみが確実に増える…と落ち込みつつ、うっかりまたスタバの外で友達とコーヒーを飲んではスタバ焼け。これでは自業自得ですね。でも、夏だからこそ、普段はなかなかできないことをいっぱいしたいですよね。その際は日焼け止めを忘れずに!
さて、今月のアサコ先生にちょっと聞いてみよう!≠ヘ「共依存…な関係かも?」のパート2です。
6月号ではKさんが、結婚を前提とした彼氏との関係が共依存な関係なのではないか?という事で、共依存者になり易い傾向と、その特徴について書きました。今月号では、共依存関係ならではのダメージと、共依存関係からの克服について書いてみます。
共依存の関係とは、お互いに何等かの共依存の傾向があって初めて成り立ちます。つまり、一人がなんらかの依存の傾向があったとしても、もう一人のパートナーにそれがなければ共依存はエスカレートしにくいと言う事です。共依存関係には、自分自身に自信がない事、そしてココロのどこかで自分には何も能力がないと信じ込んでしまっている事が根底にあり、お互いにその部分を埋めて欲しいと思うと生まれる関係です。相手に自分が必要されることにより、自分の自信にも繋がると錯覚しているのです。
共依存関係による心のダメージは大きいです。共依存の人は、過去の失敗からなかなか学べずにいる為、次から次へと共依存関係のサイクルの中で相手と接します。「辛いけど一緒にいたい」、「辛いけど離れられない」などと思い、どうしてよいかわからない状況に陥っていきます。この様な関係では、極端な理想や、束縛を相手に求めてしまい、互いに精神的負担が強いられることになり、一緒にいても上手くいかないで結果的に別かれてしまうというダメージがあります。共依存者はいつか相手に捨てられるのではないかと常にココロの奥底に不安があるため、嫉妬深くなってみたり、相手をコントロールしてみたりして、自分の不安を消そうするので、信頼関係が上手く作れないのです。
Kさん達の関係をみると、共依存の域に入っていると察します。彼の気分を損ねない為に、友達と遊ぶことを控えたり、彼が一人でいると寂しがるからケアをしてあげたいと思ったりは、Kさん自身が彼に必要とされたいと思うからなのではないでしょうか?
彼が一人でいる時間に空虚感や寂しさを感じるのは、彼自身の問題です。それをKさんがケアしなければと感じるのは、Kさんの使命感の様なものなのではないですか?
Kさん自身が彼を怒らせたくない、傷つけたくないという為に友達関係を絶つ事は誰の為なのでしょうか?
自分の為ではなく彼の為ですよね? Kさん自身は、誰の為に生きているのか? 自分の価値は相手の気分や思考で決まってしまうのでしょうか?
自分を我慢して、彼の喜ぶ顔だけを見て生きるのが本当の幸せなのでしょうか? 本当にそうだと思っているのであれば、きっとKさんは、自分たちの関係に疑問をもたないですよね。疑問に思う事で共依存のサイクルから脱出できる一歩を踏んでいるのです。とても勇気のいる事です。
彼もまた、Kさんを喜ばせる事で自分の価値を見出しているようです。そしてKさんからのケアで自分自身の価値を確認しているのです。相手を通してのみ自分の価値、生きがいを確認して関係では、長続きしないし、二人にとってダメージが大きいのです。
共依存関係は克服できるのか?と言う事ですがもちろん克服できます。まずはKさんのように自分は共依存症の特徴があるのか?と疑問を思ったら出来るだけ冷静になり自分の今の関係を第三者的に見る事が大切です。認識する事が改善への第一歩です。自分の性格を理解し、まずは「セルフケア=自分を大切にする」時間を設ける事が大事です。そうする事で、少しずつ自分を好きになり、自分を受け入れる事ができ、自立心が出来る為、自尊心の向上へと繋がります。
そして幼児期に経験した親子関係などのトラウマと向き合う事で、共依存の原因を追究し、自分の行動、感情、思考などに変化が起こり、今後の関係に冷静な判断を下せるようになります。それが、依存関係を繰り返さない自分を作る事につながります。自分を見つめ直す事は自身を不安にさせる要素があるので、一人ではなかなか一歩前に進む事が出来ない時もあるかもしれません。そんな時は、カウンセラーや心理学者に相談をする事が大事です。カウンセリングを通して、自分の感情・思考などを理解し、様々なスキルを得て、今後の自分への改善につながるだけではなく、ヘルシーな人間関係を築き上げる事が出来ます。