このメモリアルデーウィークエンドはみなさんどの様に過ごされたでしょうか?
さて、今月のアサコ先生にちょっと聞いてみよう!≠ナは、共依存について、今月、来月二回にわたってこのトピについてお答えします。
★読者Kさんからの投稿…はじめて投稿します。私には1年付き合っている彼氏がいます。結婚前提でお付き合いしている彼はいつも「君しかいない…君がいないと俺はダメだよ」と言ってくれます。私はいつも愛されていると感じるし、彼が彼氏で良かったと安心できます。でもなぜか時々これでいいのか?と思うことがあるのです。例えば、彼氏はいつも私の喜ぶ事をしてくれる反面、ありがとうとすぐに言わないと、なぜ感謝しないの?
君が喜ぶと思ったからしているのに、と喧嘩にまでなってしまいます。異性の友達と会うと、嫉妬に駆らた彼が怒りだすため、異性の友達とは殆ど会話する事もできません。気が付いたら最近では、男女問わず、友達と遊ぶ事が少なくなっているのです。彼を困らせない様にするにはこれが一番なのかなと思う反面、なんだか彼にコントロールされているのかな?と感じ、そう思う自分が嫌です。彼は一人でいると、辛く空っぽな感覚がするそうです。そんな彼をケアしてあげたいと思うし、大好きですから、一緒にいる時間を増やしています。彼も私を大事にしてくれています。でも何となく、以前にどこかで聞いた共依存関係という言葉が引っかかっています。
共依存とは簡単に言うと、人間関係に依存してしまう依存症です。依存症には、アルコール・ドラッグ、買い物、ギャンブル、恋愛、セックスなど色々とあります。人への依存は、ある意味人間関係を上手に作っていく上で必要なものです。でも、共依存関係の場合は、もっと複雑で不健康な関係です。それでは共依存とはいったいどの様なものなのでしょうか?
共依存になり易い人は、自尊心、自己価値が低い人に多いです。これは生まれ持ったものではなく、幼児期などに親からいつも怒られたり、批判されたりして、自分は価値のない人間だと思いこんでしまっている人です。また、親が何等かの依存症を持っていた場合には子供だった自分自身が親の依存症を通し、アダルトチルドレンとなり共依存になるケースもあります。
共依存者の特徴・症状をあげましょう。自分自身を大切にする事が出来ず、自分のパートナーや身近な人達の問題に気を向ける事にエネルギーを注ぎ、どうやったらその問題解決が出来るかだけを考えます。相手の問題を解決するのは自分の役目という使命感を感じているが、自分自身の問題ではない為、問題解決というよりは問題が悪化するはめになります。そして自分自身の価値が低い為、自分なんて…という考えが根深くある分、自分の問題に向き合う事が出来ずにいつもフォーカスは相手になるのです。
相手に好かれようとするゆえに、相手に好かれる為にはなんでもしたりもします。その上、悪い部分を見ようとしない現実逃避の傾向があるのも特徴です。好かれたいと思うから自分の思っている気持ちや考えを言わない代わりに、思い通りにならないとあとで相手を責めたり、そうかと思えば、これだけしてあげたのに相手から何の見返りもないから嫌われたのだろうか?と不安になりブチ切れたりするときもあります。彼らは物事をとても極端視する傾向があり、1か100、白か黒という具合いでグレーゾーンで物を見る事が出来ません。そして被害者意識が高く、物事がうまくいかないと相手のせい、社会のせいと言う具合に物事を進めていく傾向があります。自分の行動や言動には責任を持つ事があまり出来ないのも被害者意識が高いからです。
感情表現がうまく出来ないのも共依存者の持っている特徴の一つです。相手への共感が苦手なのも特徴です。自分自身を持っていない為、一人でやっていける自信がなく、一人で時間を過ごす事を苦痛と感じ空虚感、極度な寂しさを感じて余計自分に自信がなく嫌いになったりします。特定の人の問題だけを考えている為、相手の行動、言動、考え方、状況や結果などを変えようとコントロールする傾向にもあるのも特徴です。コントロールしようとすることで、自分はこれだけ相手の為にやっているのだ=自分の価値確認に繋がるのです。人に依存して自分の価値を確認している共依存者は、人に依存していないといつも不安になります。自分と他人の考え、感情の感じ方などは違うという認識がなく自分が感じ、考えている事が当たり前だと思う為、それを同じ様に相手へ要求するので相手との境界線(バウンダリー)がない事も特徴です。
共依存者の特徴を幾つか取り上げてみましたが、Kさん自身、そしてKさんの彼も、もしかしたら共依存者の特徴が当てはまっているかもしれませんね。共依存者との付き合いというのはアップダウンが激しい事が多いのです。
次号は、共依存関係からのダメージ、そしてその関係を克服するものについてお話します。