シカゴの暑い夏がやってきましたね。皆さんはどのようにこの暑い夏をサバイブしていますか?
今月の“アサコ先生にちょっと聞いてみよう!”のコーナーでは毎月読者の方々からたくさんのご質問を受ける中、「趣味をもってみては?」というトピックを取り上げてみました。
★読者Hさんからの質問:こんにちは。駐在1年目のHです。去年シカゴ近郊に引っ越してきました。家族はまだ日本にいますが、来年シカゴに来ることになっています。私の悩みなのですが、最近、仕事を早く帰ってきた後や、週末などは家の中に引きこもっていることが多いような気がします。日本に住んでいた時は家族と一緒に時間を過ごしたり、友達と一緒に居酒屋などに飲み行ったり、他の社員と一緒にゴルフやテニス、そしてフットサルのチームにも所属していました。仕事が忙しかった分、休日や仕事の終わりの際は気分転換にこの様なことを思う存分楽しむことを心がけていました。シカゴに移り一年が経ちましたが、日本にいた時と生活のリズムが違う感じがしています。友達も日本にいたときと比べると殆どと言っていい程いないのです。会社では私を含めて4人しか駐在員がいなく、他は現地のアメリカ人の社員です。あまり英語は出来ないので、アメリカ人の友達を作れずにいます。そして他の3人の駐在員の方々とは仕事上だけの付き合いといった感じです。友達も少なく、家に引きこもり何もしない週末や休日を過ごすことでいいのかな?とよく思うのですが、どうしていいか分からずに投稿しました・・・。
☆Hさんのように家族を日本に置いて、単身でアメリカに来ると言うこと自体ストレスだと思います。その上、英語圏のアメリカで仕事そして日常生活を英語でこなさなくてはいけない時もあると言うこともストレスですよね。。。食事・風習・言語・人種・文化など様々な部分が日本とアメリカで生活をする上で異なるわけです。このような違いに適応しようと努力しているがなかなか適応できずに家に引きこもってしまう。。。ということは結構ありうることだと思うのです。これは駐在の家族として来ている奥さんたちもそうだと思います。例えば、お子さんのお友達のママさんたちと知り合う機会を逃してしまってあまり他の人と遊ぶことがなかったり、運転免許が取得できずに家にいることが多く他のママさんや知り合いと面識がなくなってしまったりと要因はさまざまだとは思いますが、外にでても知っている人がいないから家にいる方が楽・・・と言った場合もあるのではないでしょうか?
Hさんは日本に住んでいた際は活発に運動、そしてサークルの様なものに入ったり、友達と飲みに行ったり、家族と時間を過ごしたり。。。と仕事とプライベートのライフを満喫していた様に感じますね。駐在員の方々はアメリカでの仕事時間は日本で仕事をしていた時よりもかなりの時間を仕事に費やしていると聞きます。一日中仕事をした後、夜9時、10時まで仕事場に残り仕事をし、家に帰宅した後も日本の会社とメールのやり取りや、電話会議などをしている毎日だと言う人もいる様です。最近日本でも「ワーク・ライフ・バランス」という言葉が浸透してきています。簡潔にまとめると、仕事そしてプライベートの時間を上手にメリハリをつけながら使い分けるということです。例えば休日に友達とゴルフに行っているにも関わらず、仕事で電話会議に出ながらゴルフをしたり、家族と一緒にレストランでディナーを食べている最中なのに、携帯電話で会社からのメールを読んだりしているなどは、仕事そしてプライベートの時間を使い分けられることが出来ていない証拠です。せっかくのプライベートでの楽しい時間も、このような行動では自分だけではなく、周囲も楽しいとは思えるはずがありません。このように仕事そしてプライベートの時間に対してメリハリのない生活をしていると、プライベートでも四六時中仕事のことを考えることが当たり前と思ったりしてしまいがちです。日頃から意識的にプライベートの時間は自分、自分の家族、友達とだけの時間と自分に言い聞かせ、仕事とはかけ離れるように努力をすることが大切です。そしてその反面、仕事をしている時は仕事に没頭することを心がけることで、仕事そして生活のバランスが取れやすいのではないでしょうか?
Hさんのように急に住む環境が変わり、仕事だけが自分を忙しくさせているという人が沢山いるのではないでしょうか?異国にいるからこそ、友達を作ったり、趣味をもって仕事以外のことに取り組むことが出来る何かを見つけることはとても大切なのです。シカゴ近郊でも様々なサークルがあります。日系の雑誌や新聞などに広告がよく出ていますよね。まずは自分自身に問いかけることですね。「自分の趣味や昔楽しくやっていたことで、また改めてやってみたいことは何だろう?」と。
引きこもりが長ければ長いほど、そのサイクルから逃れることが難しくなってくるのです。サークルなどに所属すれば、友達も自然とでき、交流も増えるはずです。仕事の世界以外を知る必要はあるのでないでしょうか?とくに異国の国ではそうすることはとっても大切なのです。仕事以外に趣味を持ってそれを生かすことで、海外での生活の楽しさというものを理解できることになるものです。そしてそれが我々の生活のスパイスの一部ともなってくれるでしょう。日本に住んでいる時はメリハリを上手に作れていたのであれば、そういうことを出来るスキルをもっているのです。ただ、今回のHさんの場合はそのスキルを改めて試されたと思ってもよいのではないでしょうか?日本でも趣味をもって楽しめたのであれば、アメリカでもそれは十分可能です。
臆病にならずに思い切って、まずは自分の時間を作ってみてはどうでしょうか?自分の時間を作り、何をしたいかを考えるだけで、答えが出てくるかもしれません。
これからもどんどんとご質問・ご希望などをお気軽にお寄せください。
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保市麻子