ハロウィーンも過ぎ、あっという間に11月になってしまいましたね。今月はサンクスギビング、そして一年に一度のショッピングデーのブラックフライデーなどの行事があり、これまた忙しい11月になるのではないでしょうか?
今月は「本当の自分がよくわからない。。。」というトピックを取り上げてみました。
●ご相談相手のZさんからの質問:はじめまして!私は7年前にアメリカ人の主人と結婚をしてシカゴ近郊に二人で住んでいます。私の悩みなのですが、ここ5−6年ずっと自分ってなに?とよく思うのです。ボランティアなどをしているのですが、周囲の人からはいつも私を褒めてくれたり、ポジティブな事を言ってもらったりするのですが、なんだか良く言われれば言われるほど、それが本当の自分なのかな?って思ったりするのです。実は主人と付き合っている際に、言葉の暴力が多い中、結婚することを決意しました。今だに彼からの罵り、馬鹿呼ばわりなど変わらぬ事無く結婚生活が続いています。彼と知り合う前は私自身、自分というものをしっかりと持っていたと思うのですが、なんだか最近では自分をしっかり持てずに生活しているのが悲しいのです。
誰も罵られたり、馬鹿呼ばわりされたりするのが好きな人はいないはずです。言葉の暴力は心の奥までずっと突き刺さり傷として残るものです。体の傷などは時間が経てば消えるものです。でも言葉で罵られたり、傷つけるようなことを言われたらその傷はずっと長い間残るだけではなく、ココロが覚えているものです。この様な状況の中生活をしていると、言葉の暴力のある生活が当たり前になってしまうぐらい感情が麻痺したり、逃げ道の出口が見つからなかったりしてしまうのです。
Zさんのように本当の自分ってなに?自分の価値はあるのかな?と思うのも無理は無いかもしれません。言葉の暴力により、いつもお前はだめなやつだ、何してもお前が悪い、お前のせいだ、馬鹿で役立たず、死んでしまえなどと暴言をいつも吐かれていたら、自分はいったい何?っと思うのも当然です。
私はよく、人を例えるときににりんごで例える時があります。ご存知のようにりんごには赤や黄色の皮があり、皮を剥くと中身がありそしてその奥には種と芯があるわけです。りんごの中身はぎっしりと実が詰まっているもの、ジューシーなもの、又はちょっとふやけてしまっているものもあります。でも、いくらふやけていてもそのりんごの中心である芯がきちんとりんごを支えているわけです。人間もちょっとそれににているのではないかと思うのです。人種というのはりんごの赤や黄色、緑などの皮のように肌の色が違いますよね。でも人間はだれでもりんごのように皮を剥いて見ると、りんごの芯で人間の内面がサポートされているわけです。芯があるからりんごの実も熟しているわけです。「自分は誰か?」と自分に問い合わせた時に例えば「自分は正直だ」「思いやりのある自分が好きだ」、「自分の料理は自慢できる」などと自分を表現できるものを私はりんごの芯に例えているのです。
このような「自分の芯」がないとぐにゃぐにゃに折れてしまい、自分がわからなくなってしまうのです。ちょっと自分のりんごの実がふやけていたり、ちょっと茶色くなっていても(これは私てきにはすこーしだけ自信がないとか、自尊心が低かったりということの例えとなりますが。。。)芯がしっかりとしていれば、自分というものを持っていることでちょっと揺さぶられても、それに対して大きなダメージを受けずに上手に対応できる力があるのです。
りんごの芯のように、コアな人間の部分を少しずつ暖めていく事が大切です。Zさんのようにいつもご主人からいろいろと罵られたり、馬鹿呼ばわりされてしまうと自分を見失ってしまい、自分の価値というものさえ分らなくなってくるものです。なのでまずは彼の罵りの言葉に対して、丸呑みせずに、感情のフィルターを張ることが大切です。この感情のフィルターとは一言で言えば見えないお水のフィルターのようなもので、罵られる言葉、馬鹿にされたり、傷つけられたりする言葉をそのフィルターに通して、ごみのような言葉などはそのフィルターを使用し自分のココロに突き刺さらないよう壁を張ることです。彼の暴言をフィルターを使用せずに丸呑みしていたら、全部言われたことがココロの中に突き刺さる結果になります。なので感情のフィルターを使うことで彼の言葉の暴力に対して今までは麻痺していて丸呑していた自分が、少しずつ言われたくない言葉ということに対して自分の中で処理を上手にすることが出来るのです。
感情のフィルターを使う後は、やはり前回も少しお話しましたが、自分に対して少しずつ自信をつけていくことをの練習をしてみることもよいかもしれません。例えば身近なことで言えば今回のコラムに投稿した自分への勇気を褒め称えてあげるというのはどうですか?日本人は自分を褒めることがあまりできず、どっちかって言ったら、自分にこれでもか!っていうぐらい、自分のだめだったところを突いてはネガティブな感情の鞭を打つことが得意だと思うのです。なので、やはり自分を持ち直すためには、まずは身近そして些細なことでいいのでポジティブなことを褒めたり、他人に褒められたところをまずは伸ばしてみてはどうでしょうか?
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マインドフルプロフェッショナルカウンセリング
保市麻子