今回はパラタインのDundee Road沿いにある、ファースト・フード形式の中東レストラン「Pita Pita」をご紹介します。赤と黒を貴重にした店内は、少し暗めに照明が落とされ、壁にかかった写真のアートや中東系の音楽がちょっぴりエキゾチック感を演出。カジュアルなお店ですが、店員さんや客層の大半が中東諸国系の人たちということから、料理の本格度の高さがうかがえます。

注文はカウンターでのセルフ・サービスになりますが、メニューには日本人には馴染みの少ない料理も多いので、今回は店員さんのお勧めを中心にトライしてみました。まずアペタイザーにPotatoes w/garlicとEggplant w/tomatoesの2種のディップをスモール・サイズで頼みました。どちらもペースト状になっていて、こんがりと焼き目のついたピタ・パンにたっぷり付けて味わいます。ガーリック・ポテトは、ほどよく効いたニンニクがポテトの優しい味わいに溶け込んでいて、エッグプラントはトマトの酸味が舌に心地よく、しっかりめの味付けがビールにぴったりです。

続いてランチ・スペシャルのメニューから、Meat ComboとVegi Plateの２皿を頼みました。ミート・コンボには、ラムやビーフ、チキンの３種類のケバブと、トマトとオニオンのグリル、アラビア・サラダ、それにサフラン・ライスがついています。お肉はそれぞれ適度なスパイスと焼き加減で調理されていて、味もなかなか。シャキシャキのトマトとキュウリ、レタス、玉ねぎを、ワインビネガー・ベースのドレッシングで絡めたアラビア・サラダも、さっぱりとしていて取材班に好評でした。サフラン・ライスも薄味でクセがなく、子供でも安心して食べられます。もう1つのベジ・プレートにはファラフェル（ひよこ豆のコロッケ）とハムス（ひよこ豆のディップ）、ババガヌージ（焼きナスのペースト）、ぶどうの葉の詰め物、それにサラダが付いています。サラダは通常アラビア・サラダがついているのですが、今回はタブレ・サラダに変えてもらいました。パセリとミントをふんだんにつかったタブレサラダは、少し酸味の強い味付けでとっても爽やか。ぶどうの葉の詰め物は、中にトマトとガーリックでほんのり味付けした固めのライスが入っています。この２品は中東諸国では非常にポピュラーな食べ物ですが、日本人には食べ慣れない味なので、好みが分かれるかもしれません。つぶしたひよこ豆を揚げたファラフェルは、丁寧に作られていて衣のサクサク感がとってもいいです。中東のゴマペースト、タヒーニを使ったハムスとババガヌージは、今まで食べた中でもベストという取材員もいたほど、滑らかで申し分のない仕上がりでした。

デザートには中東の代表的なスイーツBaklavaを頼んだのですが、これもまた今まで食べた中では一番ともいえるほどの美味しさ！通常のものより甘さが控えめなだけでなく、幾重にも重なったレイヤーの生地はこの上なくパリパリで、しかもお腹一杯でも食べられる小振りサイズというのもポイントです。

「Pita Pita」はリーズナブルな値段と気軽さが嬉しいファースト・フードですが、本場さながらの美味しい中東料理が揃っています。上記では紹介していませんが、アラビア・コーヒーやホーム・メイドのお茶などもおいてありますので、食事に限らずお茶など色んな用途にご利用ください。

（04/21/2014）

トマトの酸味が舌に心地よいEggplant w/tomatoesのペーストは、ビールにあいそう。	Potatoes w/garlicのペーストは、ほどよく効いたニンニクがポテトの優しい味わいに溶け込んでいます。	香ばしい焼き目のついたピタ･パンは、お肉やファラフェルを挟んだり、ディップをつけたり色んな楽しみ方ができます。
Vegi Plateには、ファラフェルとハムス、ババガヌージ、ぶどうの葉の詰め物、それにサラダが付いています。	衣がサクサクのファラフェルはそのままでも、ピタパンに挟んでたべてもGood。	３種類のケバブと、トマトとオニオンのグリル、アラビア・サラダ、それにサフラン・ライスのついたMeat Combo。
甘さ加減とフィロのパリパリ感がバッチリのBaklavaは、今まで食べた中でもベスト！といえる美味しさでした。	赤と黒を貴重にした落ち着いた雰囲気の店内。	カウンターの奥で、じっくりとローストされるケバブ。