Evanstonにある「Oceanique」は、Zagatガイドなどで常に上位にランキングされている折り紙つきのフレンチレストランです。オーナーシェフのMark
Crosz氏は数々のフレンチレストランや会員制の社交クラブ等で経験を積んだ後、1989年にこのお店をオープンしました。彼は正統派フランス料理にアメリカンなエッセンスを加えたお料理を得意としており、特に旬の魚をつかったシーフード料理に定評があります。お店の中は白とシルバーを基調にしたエレガントな雰囲気で、重厚感のあるバーカウンターやその後ろの壁に掛けてある店名の「Oceanique」(海)をイメージしたダイナミックな波のアートが目を惹きます。
アラカルトのメニューもありますが、今回はちょっと贅沢にWinter
Degustationと題された7品のテースティング・コースメニューを頼み、ワインのペアリングをつけてもらいました。ペアリングのワインにはIntroductoryとPremier、Grandの3つのレベルがあるので、中レベルのPremierを選んだところ、食前に早速、Brutのシャンパンが運ばれてきました。優雅なクラシック音楽が流れる中キレのあるシャンパンの味わいが、コース料理のはじまりを一層盛り上げてくれます。
コースメニューの一皿目はメイン州産のロブスターとベルギー産のエンダイブをメインにしたサラダで、上にバッファロー・モッツァレラチーズやいくら、アボカドなどを散らしてあります。香りの良いエクストラバージンオイルをベースにしたドレッシングが魚介の新鮮さやエンダイブの軽い苦みを引き立ており、色鮮やかなトッピングが目にも美しいスターターです。
二皿目のWild Japanese Day Boat Scallopsは、ホタテをロブスターの旨みを活かした醤油ソースやキムチ、シラントロで和えたアジア風のお料理です。個性的な食材をあわせたユニークな一品ですが、キムチの風味が強すぎて他の素材がかき消されてしまっていたのが残念なところ。単品で頼んだフォアグラは色鮮やかな野菜でプレゼンテーションが美しく、それぞれの食材との組み合わせが楽しめます。特に甘みが凝縮したグリルドパイナップルとのコンビネーションは取材班には好評でした。
三皿目のバタースクワッシュのラビオリはスクワッシュの自然な甘みとクリーミーな味わいがリッチ。トッピングに散らしたクルミのカリカリとした香ばしさやセージの香りと苦み、それにプロシュートの塩気が絶妙です。
四皿目のお料理はノルウェー産ハリバット(カレイ)にブロッコリーやカリフラワー、それにポートワインソースを添えています。味付けが比較的に薄味だったので、淡泊な白身魚(ハリバット)には、もう少し味のメリハリが欲しいところでした。
五皿目のオレンジシャーベットで、一旦、口の中を爽やかにしたところで、六皿目のステーキ料理が出てきました。ネブラスカ州産のサーロインステーキを贅沢にもフォアグラやエスカルゴと合わせたもので、下にはソテーしたキノコやポテトが添えてあります。歯ごたえのあるステーキは噛むたびに肉汁が飛び出し、またそのお肉の旨みを吸った野菜も旨みがたっぷり。単品のフォアグラもこちらのステーキも食材が冷たくならないように、熱々に温められたお皿で運ばれてくる配慮に感心しました。
コースの最後の七皿目はシェフお勧めのデザート。マカデミアナッツをふんだん使ったチョコレートタルトの上にバニラビーンズ入りのアイスクリームがのっていて、パラリとかけたカカオパウダーの苦みとキャラメルソースのコクがピッタリでした。
自分たちで好きなワインを選ぶのも楽しいですが、お料理の味や温度、産地などの細かい特徴に見合ったワインに熟知しているソムリエが選ぶワインのペアリングも申し分のない組み合わせで、終始、感激しっぱなしのコース料理でした。それなりに値の張る高級レストランではありますが、店内は若いカップルから年配夫婦、それに女性のグループ客など客層も様々で、ディナーの間には時間をみてシェフが直接ゲストに挨拶に来てくれるのも親しみやすい印象を受けました。
(05/21/2018)
|
|
|
Winter Degustationの一皿目はロブスターとエンダイブをメインにした色鮮やかなサラダ。 |
キムチとお醤油でアジア風にアレンジした二皿目のWild
Japanese Day Boat Scallops。 |
アラカルトで頼んだフォアグラもパレットのように描かれたプレゼンテーションが素敵。 |
|
|
|
三皿目のバタースクワッシュのラビオリはスクワッシュの甘みとクリーミーなソースがとってもリッチ。 |
四皿目はノルウェー産ハリバット(カレイ)のポートワインソース添え。 |
五皿目は口直しのオレンジシャーベットが出されました。 |
|
|
|
メインの六皿目はネブラスカ産サーロインステーキにフォアグラとエスカルゴを合わせた贅沢な一品。 |
七皿目のデザートはマカダミアナッツをふんだんに使ったチョコレートタルトでした。 |
重厚感溢れるバーカウンター。スタッフもきちんと正装していて気が引き締まります。 |
|
|
|
HOUR: |
木−土: |
5:00 pm -
8:30 pm |
日&月: |
定休日
|
|
お勧めのシチュエーション: |
デート、会食、日本から家族が来た時、接待、ロマンチック |
服装: |
ビジネスカジュアル、セミフォーマル |
お値段: |
$$$$ |
(¢=$10以下、$=$10~$20、$$=$20〜$30、$$$=$30〜45、$$$$=$45+(ドリンク含まず)) |