Wrigley Fieldのほど近くにある「Lowcountry」は、オーナーのPan Hompluem氏が子供の頃からよく訪れていたNew Orleansのシーフード料理の魅了を再現すべくオープンしたお店です。レストランがひしめくClark Street沿いにあるのですが、カニのマークが目印のお店は比較的分かりやすく、すぐに見つかります。店内はお店が掲げる「Laid Back（くつろぎ）」のコンセプトに合わせてあり、裏庭っぽさをイメージさせるインテリアにピクニック風のテーブルを並べた、カジュアルでゆったりとした雰囲気が魅力です。

このお店のシグネチャーは茹でた新鮮な魚介類にオリジナル・ソースを絡めたボイルメニューというもので、最初に魚介類の種類と量を決めたら、4種類の中からソースを選び、ソースの辛さレベルを4段階の中から選んで注文します。また追加メニューとしてコーンやソーセージ、ポテトをシーフードと一緒にボイルしてもらうこともできます。今回はShrimp (Head off)にEverythingソース（GarlicとLemon-Pepper、Cajunの全部のソースをミックスしたもの）と、Snow Crab LegsにEverythingソース、MusselsにGarlicソース、そしてClamsにCajunソースを合わせた4品を頼みました。それぞれの料理はソースと絡めたビニール袋に入った状態で出され、店員さんが目の前で袋を切ってくれるのですが、その袋のあいた瞬間に広がるシーフードとソースの香りがたまらなく食欲をそそります。シーフードにはふんだんにソースがついているので、洋服の汚れる心配のある方はお店で配られるビブ(前掛け)をつけるのをお勧めします。
　
　頭をとった殻付きのエビは、口に入れるとプチッと音がするほど新鮮です。色んなソースの味わいを凝縮したEverythingソースは濃厚だけど、レモンの爽やかさが効いているので後味はあっさり。ただレベル4の辛さはかなりスパイシーでしたので、辛いのが苦手な方はレベル2くらいがちょうどよいかもしれません。Everythingソースのレベル2で味付けしてもらったスノークラブは、カニの身がしっとりとしていてズワイガニの自然な甘みとカニの旨味が存分に楽しめます。ケイジャンスパイスのソースで頼んだアサリは、アサリが大振りで食べ応えがあるだけでなく、ペッパーの辛さとハーブが効いたソースがかなり美味。4品の中でもシーフードに一番ソースがよく絡まっていて、今回の取材班のイチオシでした。ムール貝も身がふっくらと柔らかく、たっぷり入ったニンニクソースがあっさりとした貝にピッタリです。サイドに頼んだCajun Friesはスパイスの味付けが程よくそれだけでも十分美味しいのですが、シーフードの旨みが染みわたったソースを付けて食べても◎。

デザートにはニューオリンズの有名な揚げ菓子のBeignetsをオーダーしました。揚げたてのベニエは温かくて優しい甘さとふんわりした食感がとても良く、お腹がいっぱいにもかかわらずついつい完食してしまう美味しさです。

　ユニークなシーフード・レストランですが、各テーブルには注文ステップをわかりやすく書いたオーダー表が置いてありますし、「Lowcountry」のスタッフがオーダーの仕方から組み合わせのアドバイスまで丁寧に教えてくれるので安心です。シーフードの種類やソース、それに辛さレベルの組み合わせで、何通りもの楽しみ方が出来るので、好みのコンビネーションを色々と探索してみてください。

(01/23/2017)

Shrimp (Head off)は口に入れるとプチっとするほどの新鮮で濃厚なEverythingソースも美味。	スノークラブは身がしっとりとしていて、ズワイガニの自然な甘みとカニの旨味が楽しめます。	身がふっくらと柔らかいムール貝は、たっぷり入ったニンニクソースとよくあいます。
大振りなアサリは食べ応えがあるだけでなく、ペッパーの辛さとハーブが効いたケイジャンソースがピッタリ。	シーフードはソースを絡めた袋入りのまま、ブリキの大皿にのってサーブされます。	サイドに頼んだCajun Friesもしっかりとスパイで味付けされています。
ニューオリンズを代表するデザートのBeignetsは、ふんわりとした甘さと食感が◎。	ソースで汚れた手を洗う、こんな素敵な手洗い場が置かれています。	ビーチ沿いの裏庭をイメージしたカジュアルな店内。