ニューヨークやラスベガスと違い、有名人のテーマレストランが少ないシカゴでは、今回紹介する故ハリー・キャリーのレストランが一番観光客に有名なレストランと言えるでしょう。キャリー氏はシカゴカブスの名物アナウンサーで、その独特のスタイルは今でもシカゴのスポーツファンの間で語り継がれています。そんな彼のレストランは、セレブ系のわりにはステーキが美味しい事で知られており、シカゴ・トリビューンの投票でもベスト・ステーキハウスに選ばれたり、同紙の有名評論家であるバテル氏からも3つ星をもらったりしています。
シカゴ周辺には現在3店舗あるのですが、今回取材班はその中でも一番古い、Kinzie
StとDearborn St の角にあるダウンタウン店を訪れました。店内にはリグリーフィールドの有名な蔦が下がっていたり、カブス関連のメモラビリアがいたるところに陳列してあったりと雰囲気は球場にいるかのよう。少し落とした照明はメランコリックな雰囲気を醸し出すつもりなのでしょうが、そんなレストラン側の思惑とは裏腹に平日でも満席の店内はガヤガヤと食事を楽しむ人々の声でとにかく楽しそう。多少子供が騒いでも心配ないくらいなので家族連れでも大丈夫です。
まずアペタイザーに、お店のシグネチャーの一つだというハリーズ・カラマリをオーダーしました。サイドにハウスソースがついてくる同ディッシュは、スモール・サイズでもかなりの量。揚げたての熱々を口に入れると、さくっとジューシでとっても柔らかでした。少し甘めで、酸味のあるハウスソースとの相性もばっちりです。少し塩味が強めな気もしましたが、油っこさはあまり感じないし、さすがシグネチャーだけのことはある満足の一品です。
メインにはやっぱりステーキを頼むことにしました。このお店のお肉は、どれも質の良いコーンで生育されたアメリカ中西部のUSDA
プライム・グレード。それを3〜4週間熟成させたジューシーで豊かなフレーバーのあるテンダーカットばかり。ウエイターさんのステーキに関する知識も豊富で、こちらの質問にもハキハキ答えてくれました。いろいろ迷った挙句、もっともフレーバーが豊かだと勧められたリブアイをチョイス。もう一品にはお肉ではなく、グリルド・レア・イエローフィンツナも頼みました。実際の話、ステーキについては、いくら評判が良いとはいえ「たかがテーマ・レストラン」と、あまり期待していなかったのですが、そのウマミのあるお肉には正直なところかなり驚かされました。肉汁したたるミディアムレアの焼き具合もよく、塩加減やバターの濃厚な風味も相性良く仕上げられており、香ばしい適度な焦げ目が美味しさを加味していて、編集部も単純に『これはウマイ!』と表現するしかないほど。32オンスのリブアイは、厚さが3センチもあり、これなら日本からのお客さんに出して度肝を抜く事も出来そうです。ただ、ステーキの他に頼んだイエローフィンツナについては、お魚も新鮮だし、中が透明な赤色のミディアムレアの焼き具合も悪くなくいのですが、これといって特筆するほどの美味しさというわけではありませんでした。(まあ、簡単に言うとステーキにしておいた方が賢明って事でしょうか。)
入り口を入ってすぐ右手にあるバーは、シカゴのベスト・バーの一つとしても知られており、カブスファンをはじめ、人々の活気に満ちあふれています。また、二階には最高400人まで収容可能なバンクエット・ルームも用意されています。
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パンはあまり美味しくありませんでした。 |
ハリーズ・カラマリはとにかくやわらかくてジューシー |
ステーキ以外のメインにはパスタがサイドについてきます |
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口に入れた途端にバルサミコビネガーの甘い香りがするイエローフィンツナ |
肉汁のしたたるミディアムレアのリブアイステーキは”ウマイ!”の一言 |
とにかく賑やかな店内はどのテーブルも笑顔でいっぱいです。 |
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キャリー氏の胸像の前で写真をパチリ。 |
バーの一角にメモラビリアのギフトショップがあります。 |
色んなコレクティブルアイテムも展示されています。 |
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シカゴ名物のブルも展示されています。 |
キャリー氏のグッズもあります。 |
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HOUR: |
フランチャイズですので、お店によって時間が違います。詳しくはウェブサイトにてご確認ください。
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お勧めのシチュエーション: |
軽いデート、ファミリー、日本から家族が来たと
き |
服装: |
カジュアル |
お値段: |
$$$$ |
(¢=$10以下、$=$10~$20、$$=$20〜$30、$$$=$30〜45、$$$$=$45+(ドリンク含まず)) |